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白釉銀刷毛目茶盌 岡田優

白釉銀刷毛目茶盌 岡田優

通常価格 ¥165,000
通常価格 セール価格 ¥165,000
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幅 : 12.7cm×12.3cm  高さ : 8.8cm

白釉銀刷毛目茶盌(はくゆう ぎんはけめ ちゃわん) 岡田優様作
――「月影を映す白磁に、風を切る銀の一刷毛」


白と銀が織りなす静謐(せいひつ)

ほんのりと乳白に透む素地を包むのは、雪の気配を宿した端正な白釉です。そこへ一閃、鋭く走る銀の刷毛目――まるで朧月夜に雲がたなびく瞬間を写し取ったかのように、静かな器面に動きと余白を生み出しています。光を受けるたび銀彩はゆらぎを帯び、月光にも似たやわらかな反射を返します。


造形の趣向

見どころ 解説
三方口のゆらぎ 口縁が緩やかに波打ち、三つの谷が生まれています。飲み口に自然なリズムを与え、手取りと視覚の双方で柔らかな抑揚を演出します。
銀刷毛目の流線 器壁を斜めに走る一筆は、風にそよぐ柳葉、あるいは夜空を切る流星のよう。白と銀の明暗が際立ち、見る角度ごとに表情を変えます。
控えめな高台 やや低めの高台が安定感を生み、見込みの茶が穏やかに映り込みます。銀の光と白釉の静けさが一体となり、茶席に涼やかな余韻を添えます。

茶席での楽しみ方

  • 薄茶
    抹茶の翠が白釉に冴え、銀刷毛目が湯面に淡い月影として映ります。茶筅を回すと泡が銀彩に沿って揺らぎ、波紋のような景色が現れます。

  • 濃茶
    濃茶の深い褐色と白釉の対比が際立ち、銀彩がほのかな輝きを帯びて重厚感を高めます。静かな席で一碗を回し、月夜の静寂を手のひらに感じてください。


歴史へのささやかなオマージュ

白と銀の取り合わせは、桃山の志野や白楽に通じる「侘び」の美意識と、江戸琳派の煌めきを一つに結ぶ試みです。岡田優様は京都・清水五条坂で培った柔和な造形感覚に、宇治・炭山を渡る風のイメージを重ね、現代の茶湯空間に清新な光をもたらしました。


結び

月白(げっぱく)の静けさと銀光の躍動が一碗の中で溶け合う白釉銀刷毛目茶盌。掌でそっと回すたび、夜風が吹き抜けるように銀の軌跡が揺れ、茶席に澄んだ余韻を呼び込みます。時を重ねるほどに白釉はやわらかな艶を深め、銀彩は落ち着いた光を湛え、持ち主とともに静かに歳月を刻んでゆくことでしょう。

略歴  
京都、清水五条に生まれる  
京都府立陶工訓練校成形科、京都市立工業試験場研修生を経て  
走泥社同人河島浩三氏の下で三年間陶技全般を学ぶ  
1987年、宇治市炭山にて独立、築窯  
2018年より 日本伝統工芸近畿展、鑑査審査委員  
2022年 日本伝統工芸陶芸部会展、鑑査審査委員

〈主な入選〉  
日本伝統工芸展、日本陶芸展  
菊池ビエンナーレ、  
茶の湯の現代展  
長三賞陶芸展、陶美展、  
益子陶芸展、  
伊丹国際クラフト展  
萩大賞展、  
神戸ビエンナーレ  
現代陶芸コンペティション、等

〈主な受賞〉  
1998年、使ってみたい北の菓子器展(優秀賞)  
2002年、京焼、清水焼展(KBS京都放送賞)  
2003年、BONSAIの器展(奨励賞)  
2008年、日本伝統工芸近畿展(日経新聞社賞)  
2009年、おおたき北海ライブ陶器展(NHK放送賞)  
2010年、おおたき北海ライブ陶器展(北海道新聞社賞)  
2012年、京都美術工芸ビエンナーレ(大賞)  
2013年、日本伝統工芸陶芸部会展(日本工芸会賞)  
 神戸ビエンナーレ現代陶芸展(準大賞)  
2014年、光州ビエンナーレ招待出品  
2016年、大阪工芸展(美術工芸大賞)  
2019年、大阪工芸展(準大賞)  
2022年、有田国際陶磁展(大賞、文部科学大臣賞)、等

現在、公益社団法人日本工芸会正会員、陶芸美術協会会員
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