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灰釉刻線飾壺 猪飼祐一

灰釉刻線飾壺 猪飼祐一

通常価格 ¥143,000
通常価格 セール価格 ¥143,000
セール 売り切れ
税込。 配送料はチェックアウト時に計算されます。

幅 : 17.3cm    高さ :30.4cm 

ご紹介

猪飼祐一様が手掛けた「灰釉刻線飾壺」は、その奇抜な形状と深い褐色の釉薬が際立つ、ユニークな作品です。この壺は、一般的な陶土とは異なる、焼き物に向かない特殊な土を使用して作られており、その特性が作品全体に独特の質感と魅力をもたらしています。

特殊な土の選択と焼成

通常、陶芸に使用される土は、焼成時に適度に焼き締まり、釉薬と密着することで完成度の高い作品が生まれます。しかし、この壺に使用された土は、いくら焼いても焼き締まらない特性を持っています。釉薬が溶け合わず、土との密着が非常に難しいため、通常の陶芸技術では扱いにくい素材です。

原料屋から提供されたこの特殊な土を何度も焼成し、その特性を引き出すことに成功しました。焼成を繰り返しても溶けない土は、耐火度が非常に高く、通常の焼きものではへしゃげるはずの形状も、しっかりと保持されます。この耐火度の高さが、壺の形状を奇抜でありながらも安定したものに保ち、見る者に強い印象を与えます。

落ち着いた褐色と艶のない表面

この壺は、褐色の釉薬が施されており、その色合いが落ち着いた印象を与えます。釉薬が土に溶け込まないことで、艶がなく光らない独特の表面が生まれ、まるで古代の器物のような素朴さと重厚感を持たせています。この艶のない質感は、見る角度や照明の具合によって異なる表情を見せ、飽きることなく長く楽しめる要素となっています。

形状の奇抜さとその意義

「灰釉刻線飾壺」は、その形状の奇抜さが特筆されます。通常の陶器では珍しい形状でありながら、壺のバランスは見事に保たれています。この形状は、猪飼祐一様の挑戦的な精神と、陶芸に対する深い探究心の賜物であり、いかにして素材の特性を理解し、それを最大限に活かすかに注力したかが伺えます。

現代アートとしての存在感

この壺は、伝統的な陶芸の枠を超えた、現代アートとしての存在感を放っています。その形状や色彩、質感は、通常の焼き物とは一線を画し、見る者に新たな美の可能性を提示します。猪飼祐一様の作品に触れることで、陶芸の無限の可能性と、素材の持つ力強さを再認識させられることでしょう。

「灰釉刻線飾壺」は、猪飼祐一様の創造力と技術の結晶であり、その独特な存在感は、どの空間に置いても圧倒的な美を放ちます。

猪飼祐一 略歴
1963 (昭和38年)
・京都五条坂の陶器商に生まれる
1983 (昭和58年)
・京都府立陶工訓練校 成形科卒業
1984 (昭和59年)
・京都市立工業試験場 陶磁器研修修了
・重要無形文化財保持者 故清水卯一氏の指導を受け、
・六月 喜兵衛窯開窯(屋号の六代目壺屋喜兵衛より)
・清水卯一・保孝 両氏に師事
1985 (昭和60年)
・日本工芸会近畿支部展 初入選(以後、連続入選)
・チェラミスタ展 参加
1986 (昭和61年)
・日本伝統工芸展 初入選
1987 (昭和62年)
・一門展 蓬莱会(池袋西武) 卯月会(大阪松坂屋)に出品許さる
・日本工芸会近畿支部展で  松下賞受賞
・京都の時代を担う わん展 京都大丸
1988 (昭和63年)
・茶美会 参加 京都ミリエーム
1989 (平成元年)
・土の子会 結成 (清水卯一氏命名)
・日本工芸会近畿支部展で奨励賞受賞
1990 (平成2年)
・銀座 黒田陶苑にて初個展
・板橋 瑞玉にて個展
1993 (平成5年)
・大阪 三越にて個展(以後も開催)
1994 (平成6年)
・日本工芸会 正会員に認定
・松山 画廊きよみずにて個展(以後も開催)
・嵯峨大覚寺 花の陶展で奨励賞受賞
1995 (平成7年)
・京都 大丸にて個展(以後も開催)
・神戸 阪急にて個展(以後も開催)
1996 (平成8年)
・京都府南丹市日吉町に工房移転
・ぎゃらりい栗本にて個展 新潟長岡(以後も開催)
・京都在住現代陶芸家展 京都大丸
1997 (平成9年)
・陶考 三人展 新宿伊勢丹(近藤髙広氏・市野雅彦氏)
1998 (平成10年)
・京都俊英作家展 広島そごう
1999 (平成11年)
・下関 大丸にて個展
2000 (平成12年)
・遊にて個展 東京パレスホテル(以後も開催)
・洛中洛外ギャラリーにて個展 京都清水焼団地
・清華大学国際陶芸展に出品 中国北京
2001 (平成13年)
・第三十回日本伝統工芸近畿展において最高賞の近畿賞受賞
・天満屋にて個展 広島三原
2002 (平成14年)
・工芸いまにて個展 東京銀座
・三越本店にて個展 東京日本橋
・CRIA展出品 京都芸術センター
2003 (平成15年)
・第三十二回日本伝統工芸近畿展において滋賀県教育委員長賞受賞
・銀座 黒田陶苑 青瓷展(以後も開催)
・名鉄百貨店にて個展 名古屋
・現代韓日陶芸展出品 ソウルKUMHO美術館
・祇園小西にて個展 京都
2004 (平成16年)
・第三十三回日本伝統工芸近畿展において鑑査委員に就任
2005 (平成17年)
・京都 大丸美術画廊にて個展
・第三十四回日本伝統工芸近畿展より特待者出品
2006 (平成18年)
・陶三人展 京都高島屋
・現代陶芸家展出品 神戸そごう
・作家四人展 奈良近鉄
・ギャラリー和田にて個展 京都石塀小路(以後も開催)
・堂島ギャラリーにて個展 大阪(以後も開催)
・三越本店 美術画廊にて個展 東京日本橋
2007 (平成19年)
・六々堂にて個展 京都二年坂
・京阪百貨店にて個展 大阪守口
・登り窯 築窯
2008 (平成20年)
・ギャラリー卯甲にて個展 横浜馬車道
・近鉄百貨店にて個展 奈良西大寺
2009 (平成21年)
・高島屋にて個展 京都
・三越本店 美術画廊にて個展 東京日本橋
2010 (平成22年)
・板橋 瑞玉にて個展(以後も開催)
2011 (平成23年)
・JR大阪三越伊勢丹にて個展 大阪梅田
2012 (平成24年)
・六々堂にて個展 京都二年坂
・福岡三越にて個展 博多
・回廊ギャラリー門にて個展 茨城笠間
2015 (平成27年)
・阪急うめだ本店にて個展 大阪梅田(以後も開催)
2016 (平成28年)
・アトリエ ヒロにて個展 大阪淀屋橋(以後も開催)
2017 (平成29年)
・京都五条坂にも再び工房を構える
2018 (平成30年)
・ギャラリー山咲木にて個展 東京日本橋人形町(以後も開催)
2022 (令和4年)
・公益社団法人 日本工芸会近畿支部幹事長に就任
・公益社団法人 日本工芸会理事に就任
・一般財団法人 京都陶磁器協会理事に就任
・一般財団法人 KYOTO KILIN理事に就任
・五条坂で代々続いてきた陶器商を閉め改装開始
2023 (令和5年)
・「壺屋・喜兵衛・窯」ショウルームとして

 

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