丹波水差　清水剛

高さ : 22.5cm　幅 : 20.8cm

丹波焼の伝統と美しさ

「丹波水差 清水剛作」は、丹波焼の伝統を受け継いだ作品です。丹波焼は、その素朴で自然な風合いが魅力であり、茶道具としても高く評価されています。清水剛様の手によるこの水差は、丹波焼の特徴を存分に引き出し、使い込むほどにその美しさと深みが増していきます。

穴窯焼成による独特の風合い

この水差は、伝統的な穴窯で焼成されています。穴窯焼成は、長時間かけてじっくりと焼き上げる方法で、自然の力を最大限に生かした焼成方法です。清水剛様は、この方法を用いて2日半ほどかけて焼き上げ高温で焼成します。これにより自然釉の美しい風合いが生まれ、作品に一層の深みと魅力をもたらしています。

灰色の美しさ

この丹波水差は、美しい褐色が特徴です。焼成によって生まれる灰色は、自然でありながら深みがあり、見る者の心を引きつけます。清水剛様の巧みな技術により、この大地の色の微妙な変化や質感が感じられる美しい仕上がりとなっています。

井上絵美子による蓋の美

この丹波水差には、井上絵美様が制作した蓋が付いています。井上絵美子様は、1993年に京都市立芸術大学工芸科を卒業し、数々の賞を受賞した実力派の作家です。彼女の作品は、国内外の展覧会で高い評価を受けており、その蓋は丹波水差に一層の美しさと品格を加えています。

井上絵美子の受賞歴

井上絵美子様は、以下のような多数の賞を受賞しています：

• 大阪府「堺市展」で国際青年年記念賞・清陵ロータリークラブ賞、芸術新人賞、堺市教育長賞、ソロプチミスト賞
• 1994年から2015年にかけて、京都・ギャラリーSUZUKIや法然院南書院での個展を開催
• 1995年に京都市立芸術大学大学院漆工専修を修了し、修了制作展で華楊賞を受賞
• 1997年パリの「LAQUE AU PRÉSENT(漆の現在)」展に招待出品
• 京都市美術館主催「2000新鋭美術選抜展」および「京都府美術工芸選抜展」に出品
• 2012年「京展」で楠部賞を受賞
• 2013年「京都工芸美術作家協会展」で協会賞を受賞
• 2014年「第24回日工会展」で日工会大賞を受賞
• 2015年「第60回全関西美術展」で第三席を受賞し、翌年も同賞を受賞

6. 特別な時間を演出

この丹波水差は、茶の湯の時間を一層特別なものにします。美しい灰色と穴窯焼成による独特の風合いが、茶席の空間に格別な雰囲気をもたらし、心地よい満足感を与えます。さらに、井上絵美子様による蓋が加わることで、その美しさと品格が一層引き立ちます。

7. 永続する価値

清水剛様と井上絵美子様のコラボレーションによるこの丹波水差は、時を経てもその美しさを保ち続けます。長く愛用できる逸品として、一生の宝物となることでしょう。使い込むほどにその風合いが増し、次第に愛着が深まることでしょう。世代を超えて愛され続ける価値ある作品です。

ぜひ、「丹波水差 清水剛作」をお手元に置き、その美しさと使いやすさをお楽しみください。日々の茶の湯のひとときを特別なものに変える、極上の逸品です。

略歴　
1975年　兵庫県丹波立杭に生まれる
1999年　京都市立芸術大学工芸科陶磁器専攻卒業
　　　　陶芸家・今井政之、眞正氏に師事
2005年　兵庫陶芸美術館に勤務（～2012年）
2010年　兵庫教育大学非常勤講師（～2011年）
2015年　外務省派遣事業により渡加（オワタ・バンクーバー）
2019年　日・韓学術シンポジウムにて講演（金海粉青陶瓷館/韓国・’16）

主な展覧会/公募展
2010年　ビエンナーレKUMAMOTO　FINAL（熊本県立美術館）
2012年　京都府美術工芸新鋭展・京都美術工芸ビネンナーレ（京都文化博物館）
2013年　第22回日本陶芸展　入選（’11）
2014年　光州ビネンナーレ（Gwangju　Folk Museum/韓国）
2016年　Exhibition　of crafts from UCCN in the field of Crafts & Folk Art
        （利川世界陶磁センター/韓国）
2017年　一茶碗 一世界：國際藝術家　茶碗聯展（綻堂蒔光/台湾）
2018年　2018TEA BOWL Exhibition of Gyeongsanam-Do（金海文化の殿堂/韓国）
　　　　ひょうごやきもの150年― 技・匠からアート・個性へ―（兵庫陶芸美術館）
2019年　KOGEI Art Fair KANAZAWA 2019（THE　SHARE　HOTELS　KUMU金沢）
2022年　第39回茶の湯の造形展（田部美術館/島根）　入選（計6回）
2023年　第10回菊池ビネンナーレ（菊池寛実記念智美術館/東京）入選

受賞
2010年　現代形の陶芸　萩大賞展2010（山口県立萩美術館・浦上記念館）佳作
2011年　第57回　全関西美術展（大阪市立美術館）　佳作（09年　同賞）
　　　　神戸ビエンナーレ2011現代陶芸展　奨励賞（09年同賞）
2017年　平成29年度　兵庫県芸術奨励賞
2018年　第11回現代茶陶展　優秀賞
　　　　第23回美濃茶盌展　金賞
2019年　第12回現代茶陶展　優秀賞
　　　　第5回藝文京展　京都市長賞
2023年　第15回現代茶陶展　優秀賞