影青花入 井倉幸太郎

幅 : 9.2cm　高さ :23.5cm　

ご紹介

影青の優雅さとソリッドな造形

「影青花入」は、その名の通り影青と呼ばれる、淡い青みを帯びた美しい青白磁で仕上げられた作品です。影青は古代中国の名窯で生まれ、日本でも広く愛されてきた伝統的な釉薬技法のひとつです。この作品では、影青の涼やかな色合いがソリッドな形状と融合し、洗練された美しさと、凛とした存在感を放っています。

ソリッドな形状と万能性

この花入の特徴である「ソリッドな形状」は、直線的で安定感のあるフォルムを持ち、どのような花を活けてもその美しさを引き立てる万能のデザインです。シンプルでありながらも強い個性を持つこの造形は、現代的な空間から伝統的な和の空間まで、幅広いシーンで調和し、存在感を示します。また、そのしっかりとした形状により、さまざまな種類の花をバランスよく活けることができるため、実用性も兼ね備えています。

影青の透明感と陰影の美しさ

影青の釉薬は、光の加減によってその色合いや質感が微妙に変化し、花入全体に豊かな表情をもたらします。淡い青みがかった透明感のある釉薬は、まるで水面に反射する光のように、柔らかな陰影を作り出し、静かな空間に涼やかさを添えます。この美しい釉薬の景色は、飾る場所や光の角度によって異なる表情を見せるため、鑑賞する楽しみが尽きることがありません。

機能美と彫刻的な美しさの融合

「影青花入」は、機能性と美しさが高いレベルで調和した作品です。花を活けるための器としての実用性はもちろん、そのソリッドな形状と影青の美しい釉薬が、彫刻作品のような視覚的な美をもたらしています。花を活けることで作品の完成形が変わる、まさに花と一体となった芸術作品と言えるでしょう。

伝統と現代が融合した新しい美

井倉幸太郎様は、古来から受け継がれてきた影青の技術に、現代的な感性を融合させることで、新しい花入の形を生み出しています。この「影青花入」は、伝統に根ざしながらも、現代の空間に違和感なく溶け込み、時代を超えて愛される普遍的な美を持っています。井倉様の確かな技術と美意識によって生み出されたこの作品は、伝統的な工芸の未来を示すものでもあります。「影青花入 井倉幸太郎」は、影青の美しさとソリッドな形状が見事に融合した、実用性と芸術性を兼ね備えた万能の花入です。その端正なフォルムと釉薬の透明感が生み出す陰影の美しさは、どの空間でも調和し、花を引き立てるだけでなく、作品そのものが空間に静かな存在感をもたらします。伝統と現代の感性が見事に調和したこの花入は、永く愛され続ける芸術作品として、多くの人々に新たな美の発見を提供してくれることでしょう。