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乾山写し雪竹之絵酒呑 宮川香斎

乾山写し雪竹之絵酒呑 宮川香斎

通常価格 ¥77,000
通常価格 セール価格 ¥77,000
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高さ :7.5cm  幅 : 6.5cm

「乾山写し雪竹之絵酒呑」は、雪に覆われた竹が描かれた美しいぐい呑みです。竹は可憐で繊細な美しさと同時に、力強さも兼ね備えた植物であり、その自然な姿がこのぐい呑みに巧みに表現されています。竹は緑や青、黒といった色彩で描かれ、さらに金があしらわれ、絶妙に配置されたデザインが竹の軽やかな質感を引き立てています。雪の滑らかさと竹のしなやかさが調和し、日本の美しい冬の景色が静かに浮かび上がります。このデザインは、見る者に季節感を感じさせ、冬の静けさの中にある生命力を象徴しています。

ぐい呑みの特徴とおちょことの違い

ぐい呑みは、一般的におちょこよりも深さがあり、全体的に一回り大きなサイズが多いです。おちょこは一口、二口で飲み干せるサイズのものが多いのに対し、本作はその大きさが特徴で、手取りが軽く、手になじむように作られています。この器を持ちながら、描かれた竹の絵柄を楽しむことができ、日本酒を味わう時間がより一層豊かになります。ぐい呑みは、その大きさと深さから、じっくりと酒を楽しむための器として愛用され、またそのデザインが日本酒の味わいと一緒に視覚的な楽しみを提供してくれるのです。

乾山写しと仁清写し

「乾山写し」とは、江戸時代の名工・尾形乾山の作風を写した作品を指します。乾山は、京焼の祖と言われる野々村仁清から技法を学び、独自の「乾山焼」を生み出しました。その作風は大胆で自由、そして洗練されたシンプルさが特徴です。また、乾山の兄である尾形光琳との共同制作も有名で、兄弟の強い絆がその作品に色濃く反映されています。光琳の影響を受け、琳派の華麗な花文様を京焼に取り入れた乾山は、単純化された図案や巧みな色使いを駆使し、独自の美的世界を築き上げました。

この「乾山写し雪竹之絵酒呑」も、乾山の作風を受け継ぎながら、宮川香斎様ならではの解釈を加えた作品です。「写す」という行為は、単なる模倣ではなく、先人の技術を取り入れながら新たな作品を生み出す意味を持っています。乾山の創意工夫に満ちた技法は、今日でも多くの陶芸家によって受け継がれ、新しい命を吹き込まれています。

宮川香斎家と真葛焼の伝統

宮川香斎家の真葛焼は、京焼の中でも特に豊かな技法を誇り、色絵、染付、金彩など、様々な技法が駆使されています。本作「乾山写し雪竹之絵酒呑」にも、宮川家特有の「ワラ灰釉」が使われており、器全体に柔らかで温かみのある青みがかった器肌が施されています。ワラ灰釉は、真葛焼において代々受け継がれてきた大切な釉薬であり、ふっくらとした気品ある風情が特徴です。同じ釉薬を使っても土の質によって異なる色合いを見せるため、作品ごとに異なる表情が楽しめます。

このワラ灰釉の技法は、京焼の始祖である野々村仁清も使用していた技法の一つであり、宮川香斎家ではその技法を発展させ、真葛焼の象徴として用いられています。300年以上にわたる宮川家の伝統を体現するこの技法は、真葛焼に独自の風格と美しさを与えています。

真葛焼の歴史と国際的評価

宮川家の陶芸の歴史は、1684年に宮川小兵衛政一が京都の知恩院門前で陶芸を始めたことに端を発します。その後、真葛焼は時代ごとに様々な技術を取り入れながら、発展を続けてきました。特に茶道具や煎茶道具においては高く評価され、真葛焼は日本国内外で愛されています。

現在では、ヴィクトリア&アルバート博物館(ロンドン)やユネスコ日本政府代表部(パリ)などの名だたる美術館にも宮川家の作品が所蔵され、その芸術性は世界中で高い評価を受けています。「乾山写し雪竹之絵酒呑」もまた、こうした宮川家の伝統と技術を体現し、未来に向けた新たな展開が期待される作品です。

宮川香斎家は、伝統を大切にしながらも現代の感性に応じた作品を生み出し続けています。その作品は、国内外で多くの人々に愛され、これからもその伝統が受け継がれていくことでしょう。

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