灰釉二彩柳扁壺 猪飼祐一
灰釉二彩柳扁壺 猪飼祐一
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幅 : 17cm×15.7cm 高さ :24.3cm
猪飼祐一様が手掛けた「灰釉二彩柳扁壺」は、安定感のある美しい形状と、複雑で味わい深い釉薬の掛け合わせが特徴的な作品です。この扁壺は、形状の均整が取れており、そのシンプルでありながらも力強いフォルムが、静かで安定した美しさを放っています。
白と緑の釉薬の妙
この壺は、下地に白い釉薬をたっぷりと掛け、その上に緑色の透明釉を施すことで、二彩の色合いを見事に表現しています。白い釉薬には、萩焼で使われる釉薬に近い藁灰が多く含まれており、その独特の白さが作品全体に柔らかな印象を与えています。この藁灰による白は、まるで雪のような純粋さを感じさせる一方で、その厚みが作品に重厚感をもたらしています。
一方、上に掛けられた緑色の透明釉は、松や樫、杉といった一般的な樹木の灰を使用しており、その自然な色合いが白釉との絶妙なコントラストを生み出しています。緑の釉薬が白釉に絡み合うことで、まるで自然の中で息づく木々のような生命力を感じさせる表情が浮かび上がります。
釉薬の白と緑の美しさ
この作品の釉薬の掛け方には、特に注意が払われています。白釉が濁りを帯びているのは、竹のように早く育つ焼けにくい素材を使用しているためです。この素材は焼成時に強度を持ち、釉薬が単体では溶けずに白く濁る性質があります。この白濁は、作品に独特の奥行きと深みを与え、見る者にその緻密な手仕事を感じさせます。
伝統と革新の融合
猪飼祐一様の手による伝統と革新が見事に融合した作品です。古来から受け継がれてきた釉薬の技法を踏まえつつ、現代の美的感覚に応えるデザインが施されています。壺の形状は安定感がありながらも、釉薬の掛け合わせによって動的な印象をもたらし、静と動のバランスが見事に取れています。
自然美を映し出す壺
この壺は、自然界の美しさをそのまま映し出したかのような作品です。白と緑の釉薬が織りなす色彩の調和は、まるで四季折々の風景を映し出したかのようであり、壺全体に生命の息吹を感じさせます。技と感性が凝縮された「灰釉二彩柳扁壺」は、飾る空間に自然の豊かさと静寂をもたらし、見る者の心を和ませることでしょう。
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