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色絵七宝透かし平水指 宮川香斎

色絵七宝透かし平水指 宮川香斎

通常価格 ¥2,200,000
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高さ :13.5cm  幅 : 21.0cm 

色絵七宝透かし平水指 宮川香斎

「色絵七宝透かし平水指」は、宮川香斎様による真葛焼の傑作であり、白釉を地釉とし、七宝文(花輪違文)が美しく表現された超絶技巧の作品です。七宝文様は、古来から日本や東洋に伝わる吉祥文様として知られ、無限に繋がる円環が調和と繁栄を象徴しています。この文様が繊細な透かし彫りで表現され、透き通るような美しさを持ちながらも、しっかりとした存在感を持つ水指に仕上げられています。この作品の特徴は、その彩色の細かさと丁寧な手作業にあります。七宝文様の輪郭が緻密に描かれ、色鮮やかな釉薬が慎重に塗り込まれています。その模様は、京都らしい上品さと共に、アラベスクを彷彿させる異国の雰囲気を漂わせており、見る者を異空間へと誘います。まさに、茶道具としての美しさを保ちながらも、その装飾性が印象的な一品です。

茶席における平水指の役割

この平水指は、夏の茶席で特に活躍します。茶席では、平水指と呼ばれる大振りで口の大きな水指が夏場に用いられます。これは、お客様に水面を見せることで清涼感を提供し、視覚的にも涼しさを楽しんでもらう工夫です。「色絵七宝透かし平水指」では、そのデザインの華やかさとともに、蓋を開けた際に水面がなみなみと張った清涼感が一層引き立ちます。七宝文様の繊細な透かし細工から差し込む光が水面に映り込み、茶室全体に涼やかな空気をもたらします。川や海などの水がたたえる場所を彷彿とさせ、心に穏やかな安心感と涼しさを与えてくれることでしょう。

真葛焼の技法と歴史

このように「色絵七宝透かし平水指」は、真葛焼の技術の粋を凝らした作品です。真葛焼では、仁清写しや乾山写しといった京焼の上絵技法をはじめ、染付や鉄絵、交趾、金欄手といった多彩な技術を駆使してきました。これにより、真葛焼は伝統的な京焼の魅力を保持しながらも、時代ごとに新たな表現を生み出してきました。この平水指も、これらの伝統技法に忠実に作られた作品であり、細部にわたる美しさが感じられます。真葛焼の歴史は330年以上にわたり続いており、1680年頃に宮川家が京都で陶業を始めたことからその歴史は始まりました。江戸時代中期からは茶の湯の道具や日常陶器を手がけ、茶道の発展と共にその名を高めてきました。特に、昭和初期の四代目永誉香斎は茶の湯を自ら学び、茶陶作家としても大成しました。この「色絵七宝透かし平水指」も、そうした長い歴史の中で蓄積された技術と美意識を反映した一品です。

宮川香斎の精神と未来

宮川香斎家は、時代の要請に応じた作陶を行いながらも、伝統を守り続けています。その作品は国内外からも高い評価を受けており、アメリカ、イギリス、フランス、中国など世界中の陶芸愛好者から支持されています。真葛焼の魅力は、その華やかさと気品にありますが、同時に実用性も高く、茶の湯の世界においても欠かせない存在となっています。「色絵七宝透かし平水指」は、その優美な造形と緻密な装飾で、現代の茶道具としても高く評価されることでしょう。七宝文様の繊細さと、透かし彫りによる独特の光の演出は、茶室に新たな美的価値を加えるものであり、夏の茶席における清涼感を一層引き立てます。宮川香斎様が作り出す作品は、今後もその伝統と革新を兼ね備えたものとして、茶の湯の世界や陶芸の愛好者たちに愛され続けることでしょう。

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