鉄釉窯変片口 岡田優
鉄釉窯変片口 岡田優
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幅 : 12.0cm 高さ : 10.3cm
鉄釉窯変片口(てつゆう ようへん かたくち) 岡田優様作
――「深宵の湖面に月の薄衣を纏わせ、ひと筋の水脈を静かに導く」
作品概観
闇のように沈む鉄釉──その表層には、還元炎が残した銀青の微光が霧のように漂い、見る角度で薄紫や緑灰の虹彩を忍ばせています。控えめに伸びた嘴(くちばし)は月舟の舳先さながら繊細で、注ぐ所作に優雅な起伏をもたらします。丸みと絞りを兼ね備えた胴は湯冷ましにも酒器にも最適の容量。一器に夜の静謐と揺らぐ光を封じ込めた片口です。
造形の見どころ
鉄釉窯変の景色
銀青の霞
表層の鉄晶が銀蒼に光り、薄雲が月を覆う夜空を想起させる。
紫紅のハイライト
口縁と肩の稜線にわずかな赤紫が滲み、闇に温もりの息吹を吹き込む。
マット梨地
触れれば細かな結晶粒がわずかに指に残り、手馴染みと保温性を向上。
作家のまなざし
京都・清水五条坂の伝統を礎としつつ、宇治・炭山の夜気を映す岡田優様。本片口は「風が器の内外をゆったり吹く」という信条のもと、鉄釉の闇で静寂を、銀青の窯変で星屑を、嘴の細流で風の道筋を描写しました。注がれる湯や酒が星明かりを携え、器から器へと静かに移ろいます。
結び
星影を湛える黒瑠璃の片口を掌に、そっと傾ければ、銀青の微光が盃や茶碗へ滑り込み、夜の静けさがひとすじの水音とともに広がります。鉄釉窯変片口は、季節の酒・湯・出汁に深い余韻を添える伴侶として、末永くご愛用ください。
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