碧釉花入 竹村陽太郎
碧釉花入 竹村陽太郎
幅 : 12.0cm 高さ :22.5cm
碧釉花入 竹村陽太郎様:現代の芸術作品
竹村陽太郎様の「碧釉花入」は、安定した形状と鮮やかな色彩が織りなす美しさを持つ現代の名作です。まるでソーダのような透明感を帯びた薄い青色が、みずみずしい輝きを放ち、見る者を引き込む力を持っています。この花入れは、花を挿さずとも美しく、その形状は徳利にも見えるほどの安定感がありながら、繊細さと力強さが調和しています。
形の安定感と美しさ
「碧釉花入」は、その筒状の形状がもたらす安定感が際立っています。徳利のようにどっしりとしたフォルムは、機能的でありながらも、その美しさを失うことなく、空間にしっくりと馴染む造形です。花を入れずとも、この形状だけで視覚的な満足感を与えるため、置物としての存在感も抜群です。竹村陽太郎様の作品は、機能と美を完璧に融合させたデザインが特徴で、この花入れもその一例と言えるでしょう。
鮮やかな色彩の魅力
竹村陽太郎様の「碧釉花入」は、まるでソーダのようなみずみずしい青色が最大の特徴です。透き通るような薄い青色は、光を受けてさまざまな表情を見せ、見る角度によって変化する美しさを持っています。この色彩の鮮やかさは、竹村陽太郎様の独自の釉薬技法によるものであり、まるで自然界の一部を切り取ったかのような感覚をもたらします。花を挿すことでその色彩が一層引き立ち、空間全体を彩る清涼感が生まれます。
繊細さと力強さの共存
「碧釉花入」の魅力は、繊細さと力強さが見事に共存している点です。竹村陽太郎様は、伝統的な技術を守りながらも、現代的な感性を取り入れた作風を特徴としています。この花入れは、その洗練されたフォルムと鮮やかな色彩が、どちらも主張しすぎることなく共存しており、観る人に強い印象を与えます。シンプルでありながら、見るたびに新たな魅力を発見できるこの作品は、現代陶芸の新たな一ページを開くものといえるでしょう。
竹村陽太郎様と「大日窯」
竹村陽太郎様は、父・繁男様とともに「大日窯」を運営しています。京都・山科区にあるこの窯元は、清水焼の伝統を守りながらも、革新的な技術とデザインを追求してきました。作品は、植物灰ではなく化合物を調合した釉薬を使うなど、伝統的な素材の枠にとらわれない自由な発想が特徴です。また、技法である「吹き掛け」技術は、釉薬をスプレー状に吹き付けることで、独特のざらりとした質感やストライプ模様を作り出しています。
「大日窯」は、南大日山の麓に位置し、40年以上の歴史を誇る窯元です。工房内には、ろくろや窯、そして自作の道具が並び、竹村陽太郎様が日々新たな作品を生み出しています。このような工房環境で育った竹村陽太郎様の作品は、伝統的な技術と現代のデザインを巧みに融合させたものが多く、その一つひとつが深い思いと手仕事によって作られています。
結び:花を生けずとも美しい「碧釉花入」
竹村陽太郎様の「碧釉花入」は、花を生けずともその美しさを保つ、まさに現代の名作です。安定感のあるフォルムと、ソーダのような薄い青色が織りなす清涼感は、室内に置くだけで空間を引き締める効果があります。この花入れは、竹村陽太郎様の伝統と現代を融合させたアプローチが光る作品であり、観る者に新たな発見と感動を与え続けることでしょう。
この花入れは、単なる器としてだけでなく、現代陶芸の芸術作品として高く評価されており、その魅力は時を超えて多くの人々に愛されることでしょう。
竹村陽太郎 略歴
1981年 京都山科に生まれる
2009年 京都府立陶工高等技術専門校 成形科修了
2010年 京都市工業試験場 陶磁器研修コース修了 大日窯にて父、繁男と共に作陶を始める
2011年 第四十回『日本伝統工芸近畿展』入選
国民文化祭 京都2011・美術展「工芸」奨励賞受賞
2012年 第四十一回『日本伝統工芸近畿展』入選
京都美術・工芸ビエンナーレ入選
2013年 第四十二回『日本伝統工芸近畿展』入選
高島屋京都店・美術工芸サロンにて個展
2014年 第四十三回『日本伝統工芸近畿展』入選
2015年 第四十四回『日本伝統工芸近畿展』入選
2016年 第四十五回『日本伝統工芸近畿展』入選
Share
-
【丁寧に、お送りいたします】
それぞれの商品に合った形態で、丁寧に梱包いたします。
また、作品(器など)により、納期は変わります。
商品の引渡時期は、ご注文確認後、共箱準備済み商品は7営業日以内に出荷させていただきます。共箱を新たに製作する商品は45営業日以内に出荷させていただきます。
いずれも、ご注文を確認いたしましたら、当店より納期をメールにてご連絡いたします。
-
【陶器をご購入の際のお願い】
作品ごとに、出来るだけ詳細をご確認いただけるように画像を掲載しておりますが、ご不明な点はお問い合わせください。
作品の色合いなどは、画像を表示する環境により若干異なることがございますが、ご理解の程お願いいたします。
作品により貫入などによる、茶碗への染み込みが発生することがございますが、それも経年変化の味わいとしてご理解いただきますようお願いいたします。