灰釉刻線水指 猪飼祐一
灰釉刻線水指 猪飼祐一
幅 : 18.5cm 高さ :20.9cm
伝統的な技法を尊重しつつ、現代的な表現を見事に融合させた逸品です。猪飼祐一様は、京都五条坂の陶器商に生まれ、重要無形文化財「鉄釉陶器」保持者である清水卯一氏に師事し、その後、独自の作風を確立しました。この作品は、どこに飾っても空間に溶け込むような絶妙なサイズと、美しい灰釉のかかった壺が、視覚的な魅力を放ちます。塗り蓋も美しく、手に持つと軽いです。水を入れても重くはならないので、形状の自然さと、それでいて上品な緑が和室に溶け込みます。茶道をたしなんでいなくてもこの美しさは万国で共通であります。
灰釉の特徴と技法
灰釉は、茶碗や壺などの陶器に施される釉薬の一種で、猪飼様の作品においては特に鮮やかなエメラルドグリーンの模様と、自然に生じる貫入が特徴です。この水指に施された灰釉は、その発色の美しさと、釉薬の厚みからくる重厚感を併せ持ち、見る者に深い印象を与えます。時間とともに変化する表情を楽しむことができます。
表面のテクスチャーとデザイン
この水指の表面には、まるで現代美術のような立体感があり、それが独特のテクスチャーを生み出しています。このテクスチャーは、猪飼様の作品に新鮮さを与えると同時に、圧倒的な存在感を持たせています。陶の形状は重すぎず、しかしその独自のデザインが空間に強い印象を残し、どの角度から見ても新たな発見があります。
師匠からの伝承と独自の進化
師匠である清水卯一氏から受け継いだ技術と伝統を大切にしながらも、自らの感性を加えて新たな表現を追求しています。灰釉という伝統的な技法を基にしつつ、その中に現代的な美意識を反映させることで、猪飼様の作品は他にはない独自の存在感を放ちます。この水指もまた、その一例として、見る者を魅了し続けています。
季節の移ろいとともに
季節の変化に伴い、その色合いや表情を変化させる作品です。春の新緑や秋の紅葉など、四季折々の自然を映し出すかのような色彩が、この壺には込められています。飾る場に応じて異なる表情を見せるこの壺は、日本の自然美を体現し、室内に四季の移ろいを感じさせてくれることでしょう。
猪飼祐一様の水指は、伝統と革新を兼ね備えた、まさに現代の陶芸の粋を集めた一品です。その存在感と美しさは、長く愛される作品として、多くの人々に喜ばれることでしょう。
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作品ごとに、出来るだけ詳細をご確認いただけるように画像を掲載しておりますが、ご不明な点はお問い合わせください。
作品の色合いなどは、画像を表示する環境により若干異なることがございますが、ご理解の程お願いいたします。
作品により貫入などによる、茶碗への染み込みが発生することがございますが、それも経年変化の味わいとしてご理解いただきますようお願いいたします。