花十色 藤平寧
花十色 藤平寧
幅12.5cm ×12.5cm 高さ18cm
藤平寧様が手掛けた「花十色」は、深海を思わせる紺色と、太陽の光のような金色が絶妙に調和した、唯一無二の芸術作品です。この花瓶は、静謐さと華やかさという相反する要素を見事に融合させ、空間に新たな生命感を吹き込む力を持っています。
宇宙を凝縮したような存在感
「花十色」の姿は、まるで夜空に広がる宇宙の神秘を凝縮したかのようです。紺色の静けさは、深海や都会の夜景を彷彿とさせ、一方で金色の輝きは、生命の息吹や温かな希望を象徴しています。上部はふっくらとした満月のように丸みを帯び、優しい金色の光彩が柔らかく広がります。この曲線がもたらす印象は、生命の誕生や自然の営みを感じさせるものです。一方で、下部の深い紺色は安定感と静けさを生み出し、大地にしっかりと根を下ろした木々のような力強さを感じさせます。この対比が、静と動、陰と陽といった普遍的なテーマを視覚的に表現しています。
色彩の現代的な美しさ
深い紺色は、まるで吸い込まれるような奥行きを持ち、見る者を自然と引き込む力があります。それは都会の夜空や、広大な海の静寂を感じさせる、洗練された色彩です。一方、金色の装飾は、この花瓶に華やかさと品格を与えています。光を受けて輝く金色は、角度によってその表情を変え、見るたびに新しい魅力を発見させてくれるでしょう。
滑らかな曲線がもたらす調和
「花十色」の形状は、柔らかな曲線で構成され、手に取るとその滑らかさが心地よく感じられます。フォルム全体がもたらす印象は、人々の心を穏やかに包み込むような優しさと温かみを感じさせます。上部の丸みは希望と生命感を表し、下部の落ち着いた形状は安定感を強調します。これらが一体となり、視覚的にも触覚的にも高い完成度を誇っています。
空間をアートに変える力
「花十色」は、花を飾る器としてだけでなく、空間そのものを美しく彩るオブジェとしても秀逸です。リビングに置けばその場所はたちまち美術館のような雰囲気に変わり、書斎に置けば心を落ち着ける静寂な空間が生まれるでしょう。この花瓶は、空間全体に特別な存在感をもたらし、日常の風景をアートの世界へと昇華させます。
伝統と革新の融合
藤平寧様が手掛ける作品は、伝統的な美意識を現代的な感覚で再解釈することで生まれます。「花十色」は、その代表作といえるもので、職人の技術と革新の精神が一体となっています。紺色の深みと金色の輝きが織りなす美しさは、彼の作品に込められた詩情と哲学を感じさせます。「花十色」は、自然の美しさと人間の創造力が生み出した奇跡のような花瓶です。そこに花を一輪生けることで、空間に生命が宿り、日常に新たな輝きをもたらしてくれるでしょう。
≪藤平寧 陶歴≫
1963 京都府に生れる 父は藤平伸
1988 京都府立陶工職業訓練校を修了 日展入選(以後2回)
1989 京展 あかね賞(‘90 市長賞) 日本陶芸展 入選
1990 現代朝日クラフト展入選(以後4回)
1991 陶芸ビエンナーレ 奨励賞 全関西美術展 佳作(’92 同賞)
1992 京都工芸ビエンナーレ 入選 朝日陶芸展 入選
1993 全関西美術展 関西賞第二席
2008 パラミタ陶芸大賞展 出品
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