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鉄釉窯変徳利 岡田優

鉄釉窯変徳利 岡田優

通常価格 $244.00
通常価格 セール価格 $244.00
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幅 : 9.8cm  高さ : 13.6cm

鉄釉窯変徳利(てつゆう ようへん とくり) 岡田優様作
――「漆黒の層が山稜をかさね、月光の銀がひそかに瞬く—夜景を映す酒器」


作品概観

胴を取り巻く等間隔の段が、遠山の稜線を幾重にも重ねたような立体リズムを奏でています。深い鉄釉は黒瑠璃の奥で銀灰にきらめき、還元炎が残した紫紅のハイライトが節ごとにわずかに滲みます。掌に載せれば、さらりとした梨地の質感が指腹を刺激し、燗でも冷やでも一献ごとに夜空の静けさを呼び込みます。


鉄釉窯変の景色

銀灰の星屑:表層に析出した鉄晶が月光のような光を返し、灯りで表情を変える。

紫紅の火間:段のエッジに細く赤紫が巡り、闇にあたたかな余韻を添える。

梨地質感:細かな結晶粒が肌を覆い、マットと艶が同居する独特の触感を生む。


歴史への眼差し

黒釉の酒器は桃山の瀬戸黒や伊賀徳利に発し、侘び数寄を好む茶人の間で「闇の美学」を体現する道具と見なされてきました。本作はその精神を継ぎながら、段削りというモダンな構成で夜山の層雲を造形化。岡田優様は炭山の夜気に瞬く星、山影の濃淡を重ねる月光を、鉄釉の闇と銀灰の煌めきで封じ込めました。


結び

幾層もの闇と光が重なる鉄釉窯変徳利。酒を注ぐたび段の稜線が陰影を映し、銀灰が盃の縁でかすかに揺らぎます。静かな晩酌にも、客人との歓談にも、一献ごとに夜の詩情を添える相棒として、ぜひ末永くお傍に置きお楽しみください。

略歴  
京都、清水五条に生まれる  
京都府立陶工訓練校成形科、京都市立工業試験場研修生を経て  
走泥社同人河島浩三氏の下で三年間陶技全般を学ぶ  
1987年、宇治市炭山にて独立、築窯  
2018年より 日本伝統工芸近畿展、鑑査審査委員  
2022年 日本伝統工芸陶芸部会展、鑑査審査委員

〈主な入選〉  
日本伝統工芸展、日本陶芸展  
菊池ビエンナーレ、  
茶の湯の現代展  
長三賞陶芸展、陶美展、  
益子陶芸展、  
伊丹国際クラフト展  
萩大賞展、  
神戸ビエンナーレ  
現代陶芸コンペティション、等

〈主な受賞〉  
1998年、使ってみたい北の菓子器展(優秀賞)  
2002年、京焼、清水焼展(KBS京都放送賞)  
2003年、BONSAIの器展(奨励賞)  
2008年、日本伝統工芸近畿展(日経新聞社賞)  
2009年、おおたき北海ライブ陶器展(NHK放送賞)  
2010年、おおたき北海ライブ陶器展(北海道新聞社賞)  
2012年、京都美術工芸ビエンナーレ(大賞)  
2013年、日本伝統工芸陶芸部会展(日本工芸会賞)  
 神戸ビエンナーレ現代陶芸展(準大賞)  
2014年、光州ビエンナーレ招待出品  
2016年、大阪工芸展(美術工芸大賞)  
2019年、大阪工芸展(準大賞)  
2022年、有田国際陶磁展(大賞、文部科学大臣賞)、等

現在、公益社団法人日本工芸会正会員、陶芸美術協会会員

 

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