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ワラ灰釉四君子盃 宮川香斎

ワラ灰釉四君子盃 宮川香斎

通常価格 $301.00
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高さ :4.5cm  幅 : 6.0cm 

「ワラ灰釉四君子盃 宮川香齋」は、京焼の伝統と宮川家の技術が融合した逸品です。四君子とは蘭、竹、菊、梅の四種の植物で、これらは古くから「君子の象徴」として尊ばれ、文人の理想を表す象徴的な図柄として東洋美術に描かれてきました。蘭はその優雅でほのかな香り、竹はしなやかでありながら強靭な性質、菊は秋の寒さに耐えながら咲く姿、梅は雪の中でも最初に咲く生命力といった特性が、君子の持つべき美徳を表現しています。

四君子の絵柄は、古来より絵画や工芸品、特に東洋の陶磁器の題材として多く使用されてきましたが、「ワラ灰釉四君子盃」では、それらが繊細かつ洗練された技法で描かれています。この盃に描かれた四君子のモチーフは、器全体にわたって上品に配置され、見る人に季節の移り変わりと自然の美しさを感じさせます。

本来、中国語で君子は徳と学識、礼儀を備えた人を指し、文人はみな君子になることを目指した。蘭、竹、菊、梅の4種の植物がもつ特長が、まさに君子の特性と似ていることから、文人画の代表的な素材にもなった。蘭はほのかな香りと気品を備え、竹は寒い冬にも葉を落とさず青々としている上、曲がらずまっすぐな性質を持っている。梅が早春の雪の中で最初に花を咲かせる強靱さ、菊が晩秋の寒さの中で鮮やかに咲く姿が好まれた。それぞれの気品の高い美しさから、中国宋代より東洋画の画題としてよく用いられ、春は蘭、夏は竹、秋は菊、冬は梅と、四季を通じての題材となる。また、これら4つの草木を描くにあたって基本的な筆遣いを全て学べるため、書を学ぶ場合の永字八法と同じように、画法を学ぶ重要な素材となっている。画題の一つで,竹,梅,蘭,菊の四つをいう。その姿が高潔で君子の趣があるところからきたもので,個々には中国の宋代から描かれたが,〈四君子〉の呼称は明の陳継儒の《梅蘭竹菊四譜》に始まる。調度や衣料の意匠としても好まれる。

「ワラ灰釉」とは、真葛焼の家元である宮川香齋家に代々受け継がれてきた釉薬で、その特徴的な青みがかった乳白色の光沢が、器全体に柔らかく優美な風合いを与えています。この釉薬によって、四君子の図柄がさらに際立ち、器全体に気品と深みをもたらします。同じ釉薬でも、使用する土によって微妙に異なる色合いを持つため、器ごとに異なる趣が生まれ、これがワラ灰釉の魅力でもあります。

宮川香齋家の伝統を反映しつつ、仁清写しや乾山写しの技法も取り入れた「ワラ灰釉四君子盃」は、まさに宮川家の長い歴史と卓越した技術の集大成ともいえる作品です。野々村仁清や尾形乾山の作風を写した京焼の影響を受けつつ、創意工夫が加えられたこの盃は、時代を超えて愛され続けることでしょう。

京焼の家元である宮川香齋家の歴史は、貞享年間(1684~1687年)にまで遡ります。初代宮川香齋が知恩院門前で陶芸を生業とし、以降、330年以上にわたって宮川家は真葛焼を受け継いできました。長い歴史の中で、宮川家は時代に応じて様々な作風を取り入れ、煎茶道具や茶道具など多様な陶器を生み出してきました。そして、真葛七代目の宮川香齋に至るまで、その伝統は脈々と受け継がれています。

「ワラ灰釉四君子盃」は、そのような宮川家の豊かな伝統と歴史が凝縮された逸品であり、和室の空間を一層引き立て、またモダンなインテリアにも映える美しさを持つ一品です。

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