商品情報にスキップ
1 8

灰釉緑彩茶盌 猪飼祐一

灰釉緑彩茶盌 猪飼祐一

通常価格 $1,338.00
通常価格 セール価格 $1,338.00
セール 売り切れ
税込。 配送料はチェックアウト時に計算されます。

幅 : 11.6cm   高さ :7.8cm

ご紹介

猪飼祐一様が手掛けた「灰釉緑彩茶盌」は、その独自性と技術の融合によって生まれた逸品です。この茶盌は、灰釉で一度焼成し、その後に緑の釉薬を重ねて再び焼成されたものであり、その結果として、織部の緑色が美しく浮かび上がっています。本来、灰釉と織部の緑が同じ窯で同時に出ることは珍しいため、プロの目から見ても「なぜこの織部の緑が出ているのか?」と驚かれるほどの仕上がりです。

灰釉の歴史と技法 灰釉は、古代から連綿と使用されてきた最も基本的な釉薬の一つです。植物灰を材料とし、高火度で焼成することで独特の色合いと質感を生み出します。奈良・平安時代には、猿投窯を中心に東海地方で製作され、中世瀬戸窯や近世、そして近現代に至るまで、様々なやきものに使われ続けています。この茶盌では、灰釉の伝統的な技法が巧みに取り入れられ、その深い歴史を感じさせる作品となっています。

織部の緑と灰釉の共存 織部の緑は通常、特別な条件下でしか発現しない色彩です。しかし、猪飼祐一様は、その緑を灰釉の中に巧みに取り込み、新しい色感覚を引き出すことに成功しています。これは、窯変を強く意識した焼成方法と、施釉の厚みによるもので、猪飼様の卓越した技術と感性が反映されています。このような独特の色彩変化は、見る者に強い印象を与え、同時に茶盌としての魅力を一層高めています。

自然美と技術の融合 「灰釉緑彩茶盌」は、猪飼祐一様の技術と自然の力が見事に融合した作品です。灰釉の独特の質感と、織部の緑が織りなす色彩の調和は、まるで自然界の美しさを映し出しているかのようです。また、焼成過程で生じる窯変が、茶盌に独自の表情を与え、一つとして同じものがない唯一無二の作品に仕上げられています。

鑑賞と実用の美 この茶盌は、鑑賞用としても、茶の湯の実用としても高い価値を持っています。口縁から胴部、底部に至るまで、全体にわたる美しい造形と色彩の変化が、見る者の心を捉えます。また、手に取ったときの重さや質感、茶を注いだときの風合いが、日々の茶の時間に豊かな感覚をもたらしてくれるでしょう。

猪飼祐一様の「灰釉緑彩茶盌」は、伝統と革新が調和した、まさに現代の名品です。その美しさと奥深さは、使い込むほどに味わいが増し、長く愛されることでしょう。

猪飼祐一 略歴
1963 (昭和38年)
・京都五条坂の陶器商に生まれる
1983 (昭和58年)
・京都府立陶工訓練校 成形科卒業
1984 (昭和59年)
・京都市立工業試験場 陶磁器研修修了
・重要無形文化財保持者 故清水卯一氏の指導を受け、
・六月 喜兵衛窯開窯(屋号の六代目壺屋喜兵衛より)
・清水卯一・保孝 両氏に師事
1985 (昭和60年)
・日本工芸会近畿支部展 初入選(以後、連続入選)
・チェラミスタ展 参加
1986 (昭和61年)
・日本伝統工芸展 初入選
1987 (昭和62年)
・一門展 蓬莱会(池袋西武) 卯月会(大阪松坂屋)に出品許さる
・日本工芸会近畿支部展で  松下賞受賞
・京都の時代を担う わん展 京都大丸
1988 (昭和63年)
・茶美会 参加 京都ミリエーム
1989 (平成元年)
・土の子会 結成 (清水卯一氏命名)
・日本工芸会近畿支部展で奨励賞受賞
1990 (平成2年)
・銀座 黒田陶苑にて初個展
・板橋 瑞玉にて個展
1993 (平成5年)
・大阪 三越にて個展(以後も開催)
1994 (平成6年)
・日本工芸会 正会員に認定
・松山 画廊きよみずにて個展(以後も開催)
・嵯峨大覚寺 花の陶展で奨励賞受賞
1995 (平成7年)
・京都 大丸にて個展(以後も開催)
・神戸 阪急にて個展(以後も開催)
1996 (平成8年)
・京都府南丹市日吉町に工房移転
・ぎゃらりい栗本にて個展 新潟長岡(以後も開催)
・京都在住現代陶芸家展 京都大丸
1997 (平成9年)
・陶考 三人展 新宿伊勢丹(近藤髙広氏・市野雅彦氏)
1998 (平成10年)
・京都俊英作家展 広島そごう
1999 (平成11年)
・下関 大丸にて個展
2000 (平成12年)
・遊にて個展 東京パレスホテル(以後も開催)
・洛中洛外ギャラリーにて個展 京都清水焼団地
・清華大学国際陶芸展に出品 中国北京
2001 (平成13年)
・第三十回日本伝統工芸近畿展において最高賞の近畿賞受賞
・天満屋にて個展 広島三原
2002 (平成14年)
・工芸いまにて個展 東京銀座
・三越本店にて個展 東京日本橋
・CRIA展出品 京都芸術センター
2003 (平成15年)
・第三十二回日本伝統工芸近畿展において滋賀県教育委員長賞受賞
・銀座 黒田陶苑 青瓷展(以後も開催)
・名鉄百貨店にて個展 名古屋
・現代韓日陶芸展出品 ソウルKUMHO美術館
・祇園小西にて個展 京都
2004 (平成16年)
・第三十三回日本伝統工芸近畿展において鑑査委員に就任
2005 (平成17年)
・京都 大丸美術画廊にて個展
・第三十四回日本伝統工芸近畿展より特待者出品
2006 (平成18年)
・陶三人展 京都高島屋
・現代陶芸家展出品 神戸そごう
・作家四人展 奈良近鉄
・ギャラリー和田にて個展 京都石塀小路(以後も開催)
・堂島ギャラリーにて個展 大阪(以後も開催)
・三越本店 美術画廊にて個展 東京日本橋
2007 (平成19年)
・六々堂にて個展 京都二年坂
・京阪百貨店にて個展 大阪守口
・登り窯 築窯
2008 (平成20年)
・ギャラリー卯甲にて個展 横浜馬車道
・近鉄百貨店にて個展 奈良西大寺
2009 (平成21年)
・高島屋にて個展 京都
・三越本店 美術画廊にて個展 東京日本橋
2010 (平成22年)
・板橋 瑞玉にて個展(以後も開催)
2011 (平成23年)
・JR大阪三越伊勢丹にて個展 大阪梅田
2012 (平成24年)
・六々堂にて個展 京都二年坂
・福岡三越にて個展 博多
・回廊ギャラリー門にて個展 茨城笠間
2015 (平成27年)
・阪急うめだ本店にて個展 大阪梅田(以後も開催)
2016 (平成28年)
・アトリエ ヒロにて個展 大阪淀屋橋(以後も開催)
2017 (平成29年)
・京都五条坂にも再び工房を構える
2018 (平成30年)
・ギャラリー山咲木にて個展 東京日本橋人形町(以後も開催)
2022 (令和4年)
・公益社団法人 日本工芸会近畿支部幹事長に就任
・公益社団法人 日本工芸会理事に就任
・一般財団法人 京都陶磁器協会理事に就任
・一般財団法人 KYOTO KILIN理事に就任
・五条坂で代々続いてきた陶器商を閉め改装開始
2023 (令和5年)
・「壺屋・喜兵衛・窯」ショウルームとして
詳細を表示する
  • 【丁寧に、お送りいたします】

    それぞれの商品に合った形態で、丁寧に梱包いたします。

    また、作品(器など)により、納期は変わります。

    商品の引渡時期は、ご注文確認後、共箱準備済み商品は7営業日以内に出荷させていただきます。共箱を新たに製作する商品は45営業日以内に出荷させていただきます。

    いずれも、ご注文を確認いたしましたら、当店より納期をメールにてご連絡いたします。

  • 【陶器をご購入の際のお願い】

    作品ごとに、出来るだけ詳細をご確認いただけるように画像を掲載しておりますが、ご不明な点はお問い合わせください。

    作品の色合いなどは、画像を表示する環境により若干異なることがございますが、ご理解の程お願いいたします。

    作品により貫入などによる、茶碗への染み込みが発生することがございますが、それも経年変化の味わいとしてご理解いただきますようお願いいたします。

    作品の取り扱いについて