茶盌 藤平寧
茶盌 藤平寧
幅12cm ×12cm 高さ9.5cm
品位と造形美を兼ね備えた茶盌
藤平寧(ふじひら やすし)様の「茶盌」は、陶芸における伝統と革新が絶妙に調和した作品です。この茶盌は、銀を施した控えめでありながらも高貴な輝きを持ち、使用する場に格調と落ち着きをもたらします。品位あるデザインと手に馴染む重心の設計が、卓越した技術と感性を物語っています。実用的な器としての機能性と、観賞用としての美術性を兼ね備えたこの茶盌は、手に持った際の安定感とバランスが特徴です。実際に使用することで、その心地よさと品格を体感できるだけでなく、飾って楽しむことで室内空間に気品と華やぎを加えることもできます。
父から受け継がれた優しさと創造性
藤平寧様は、京都を代表する陶芸家・藤平伸の息子として生まれました。その作品には父から受け継いだ陶芸への深い愛情と、人々を魅了する優しさが色濃く反映されています。「茶盌」にも、その精神が見事に表現されています。
父である藤平伸様の作品が持つ詩情豊かな雰囲気と自由な造形性を受け継ぎながら、自身の感性を融合させ、伝統に新風を吹き込む独自の作風を確立しました。茶盌から感じられる温かみと高貴さは、人柄と職人技術の賜物と言えるでしょう。
柔らかな造形美と京焼の新たな息吹
作品には、手捻りによる柔らかなフォルムと、独特の釉薬(ゆうやく)表現が魅力です。「茶盌」もその例外ではなく、銀の装飾と釉薬のほのかな色合いが織り成す美しさは、観る者に瑞々しい印象を与えます。陶器という硬質な素材に柔らかさと軽やかさを吹き込むその技術は、京焼の伝統に新たな生命を宿しています。特にこの茶盌に見られる銀の輝きは、控えめながらも印象的で、作品全体の品位を高めています。この控えめな華やかさは、現代の生活空間にも違和感なく馴染む普遍的な魅力を持っています。
実用性と美術性の融合
藤平寧様の「茶盌」は、鑑賞用のオブジェとしての美術性だけでなく、実際の使用における機能性も追求されています。手に取った際の重心の安定感や手触りの良さは、実用的な器としての完成度を物語っています。また、茶道において求められる「もてなしの心」を体現する作品としても評価が高く、一つ一つが独自の存在感を放ちます。この茶盌は、茶の湯の場での使用はもちろん、インテリアとして飾るだけでも空間の格調を引き立てます。作品が持つ機能性と美術性の両立は、多くの陶芸愛好家や茶人たちに愛される理由の一つです。
藤平寧様の歩み
1963年に京都で生まれた藤平寧様は、陶芸家としての道を進むべく、1988年に京都府立陶工職業訓練校を修了。その後も数々の展覧会に出品し、多くの受賞歴を誇ります。受賞歴は、彼が京都を代表する陶芸家としての地位を確立するまでの努力と才能の証です。また、父親譲りの伝統を尊重しつつも、独自の表現を追求し続けるその姿勢が、多くの人々を魅了しています。藤平寧様の「茶盌」は、伝統的な京焼の技術を基盤にしながら、現代的な感性を取り入れた傑作です。その銀をまとった落ち着いた佇まいと手捻りによる柔らかなフォルムは、使う人や観る人に喜びをもたらします。この茶盌は、実用的な道具としての品格と芸術作品としての価値を併せ持つ逸品です。藤平寧が手掛けた「茶盌」を手にすることで、伝統と新風が融合した陶芸の魅力を日常生活の中で楽しむことができるでしょう。
≪藤平寧 陶歴≫
1963 京都府に生れる 父は藤平伸
1988 京都府立陶工職業訓練校を修了 日展入選(以後2回)
1989 京展 あかね賞(‘90 市長賞) 日本陶芸展 入選
1990 現代朝日クラフト展入選(以後4回)
1991 陶芸ビエンナーレ 奨励賞 全関西美術展 佳作(’92 同賞)
1992 京都工芸ビエンナーレ 入選 朝日陶芸展 入選
1993 全関西美術展 関西賞第二席
2008 パラミタ陶芸大賞展 出品
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作品ごとに、出来るだけ詳細をご確認いただけるように画像を掲載しておりますが、ご不明な点はお問い合わせください。
作品の色合いなどは、画像を表示する環境により若干異なることがございますが、ご理解の程お願いいたします。
作品により貫入などによる、茶碗への染み込みが発生することがございますが、それも経年変化の味わいとしてご理解いただきますようお願いいたします。