商品情報にスキップ
1 9

辰砂草文盃 藤平伸

辰砂草文盃 藤平伸

通常価格 $862.00
通常価格 セール価格 $862.00
セール 売り切れ
税込。 配送料はチェックアウト時に計算されます。

幅7.5cm ×7.5cm  高さ5.5cm

藤平寧様との対談

詩情豊かなぐい呑みの美

「辰砂草文盃」は、まるで詩を詠むように豊かな感性が宿った盃です。その絶妙な形状と滑らかな手触りは、手に取るだけで心を和ませる力を持っています。見る者、触れる者に温かみと親しみを感じさせるこの作品は、陶の詩人・藤平伸様の芸術世界を象徴する一品です。

辰砂釉の深い緋色と草文の調和

この盃の特徴である辰砂釉の鮮やかな緋色は、藤平様独自の技術によるものです。その深みのある色彩は、光の角度や周囲の色合いに応じて微妙に表情を変え、見る者を引き込む神秘的なオーラを放っています。また、盃の外面には、素朴で伸びやかな草文がくし描きで施されています。この草文は自然の美しさを写し取りつつも、どこかモダンな趣を持ち、辰砂釉とのコントラストが一層際立っています。

細部までこだわった美しさ

「辰砂草文盃」はそのデザインの細部に至るまで丹念に作り込まれています。手に持ったときの軽さと、唇に触れる際の滑らかな口元の作りこみは、使い手のことを深く考えた設計の賜物です。四季を問わず楽しめるすっきりとした色調と、草文の彫文が作る陰影は、盃そのものに動きを与え、静かでありながら生き生きとした印象をもたらします。

自然体で生まれる詩情

藤平伸様の作品は轆轤を使わず、手捻りやタタラ技法で形作られています。その自然体の制作姿勢が「辰砂草文盃」の素朴で優雅なフォルムに表れています。この盃は、単なる器としてだけでなく、陶芸家の遊び心や詩情を反映したアートピースとしての価値も併せ持っています。

藤平伸様の芸術的背景と哲学

藤平伸様は京都の五条坂に生まれ、製陶業を営む家庭で育ちました。結核で長期間の療養を余儀なくされるも、その間に培われた芸術的感性が後の作陶活動に大きく影響を与えます。轆轤や伝統的な技法にとらわれることなく、詩的で自由な創作活動を通じて、独自の陶芸の世界を切り拓きました。先生の作品には、中国の俑や日本の伝統工芸に影響を受けつつも、軽妙洒脱な感性が込められており、「陶の詩人」として広く評価されています。

辰砂草文盃の魅力

「辰砂草文盃」は、その美しい辰砂釉と伸びやかな草文が織りなす調和によって、日常に特別なひとときをもたらします。手に包み込むように持ち、酒を注げば、その中に広がる色彩と光の変化が一層豊かな味わいを演出します。この盃は、藤平伸様の感性を日々の生活に取り入れたい人にとって、最適な陶器の一つです。「辰砂草文盃」は、藤平伸様の陶芸の中でも特に詩情豊かで、使用する楽しさと鑑賞する喜びの両方を与えてくれる作品です。その独特な辰砂釉の緋色、自然をテーマにした草文、そして手に馴染む形状は、日常の中に芸術の息吹を取り込む力を持っています。この盃は単なる酒器ではなく、人生の美しさを映し出す小さな芸術品と言えるでしょう。

藤平伸様 来歴
1944 京都高等工芸学校に入学 病気のため中途退学
1945 藤平陶芸にて作陶
1957 第13回 日展にて特選・北斗賞受賞
1960 イタリア・フィレンツェ国際陶芸展
1963 第6回新日展にて菊花賞受賞 京都府文化功労賞受賞
1968 現代陶芸の新世代展 陶芸の現在-京都から展
1970 現代の陶芸ヨーロッパと日本展
1973 日本陶磁協会賞受賞
1974 中南米巡回展
1976 東独巡回日本陶磁名品展
1978 西ドイツ巡回日本陶磁名品展
1982 アメリカ・カナダ巡回展
1983 現代日本の工芸展
1985 現代日本美術の展望展
1990 京都美術文化大賞受賞
1991 京都市文化功労賞受賞

「本作品は未使用の新作です。現在、藤平伸記念館で保管されています。ご購入の際はご子息である藤平寧様が真作の証明として共箱を制作いたします」

詳細を表示する
  • 【丁寧に、お送りいたします】

    それぞれの商品に合った形態で、丁寧に梱包いたします。

    また、作品(器など)により、納期は変わります。

    作品の引渡時期は、ご注文確認後、共箱準備済み作品は7営業日以内に出荷させていただきます。共箱を新たに製作する作品は45営業日以内に出荷させていただきます。

    いずれも、ご注文を確認いたしましたら、当店より納期をメールにてご連絡いたします。

    梱包のこだわりについて

  • 【陶器をご購入の際のお願い】

    作品ごとに、出来るだけ詳細をご確認いただけるように画像を掲載しておりますが、ご不明な点はお問い合わせください。

    作品の色合いなどは、画像を表示する環境により若干異なることがございますが、ご理解の程お願いいたします。

    作品により貫入などによる、茶碗への染み込みが発生することがございますが、それも経年変化の味わいとしてご理解いただきますようお願いいたします。

    作品の取り扱いについて