幅 :20.0cm 高さ :8.5cm
黄色から白への優雅なグラデーションが空間に生み出すポップな緊張感
竹村陽太郎様が手がける「釉泥彩香炉」は、黄色から白へと移り変わる美しいグラデーションが印象的な作品です。優しい色彩の変化が、空間に異質な緊張感をもたらし、香炉として使わなくとも、それ自体が鑑賞の対象となります。この香炉は、和室や洋室を問わず、あらゆる空間に溶け込むと同時に、そのポップな色彩は特に洋室で際立ち、空間を豊かに彩る名品です。作品は、究極のフォルムを追求しており、安心感のある形状が、見る者に穏やかな美を提供します。
釉泥彩シリーズ：鮮やかな色使いとテクスチャーが魅了する陶芸
「釉泥彩シリーズ」は、鮮やかな色彩と独特のテクスチャーが特徴です。特にこの香炉では、黄色から白への優雅なグラデーションが用いられ、ポップアートやグラフィティのような現代的な美しさが感じられます。この独特な色使いが、陶芸の伝統的な概念を超え、竹村様ならではの革新的なスタイルを反映しています。
釉薬をエアスプレーで吹き付ける技法を用いており、この技術によって微妙な色の移ろいと繊細な模様が生み出されています。エアスプレーによって、色彩が滑らかにグラデーションを形成し、釉薬の流れるようなテクスチャーが作品に動的な美しさを与えています。
「大日窯」と竹村陽太郎様：伝統を守りながら革新を追求する窯元
竹村陽太郎様が活動する「大日窯（だいにちがま）」は、京都・山科区に位置し、彼の父・繁男様が43年前に開窯した工房です。清水焼の伝統を守りつつ、現代的な感覚を取り入れた独自の作品を制作しています。植物灰の代わりに化合物を調合した釉薬や、エアスプレーを用いた装飾技法を積極的に活用し、モダンな作風を展開しています。
コーラルレッド、ブラック、セルリアンブルーといったカラフルな釉薬を使い、エアスプレーで吹きつける技法により、香炉の表面にはざらりとした手触りや、繊細な色彩の移ろいが現れます。作品は、清水焼の伝統に根ざしながらも、その枠を超えた現代的な美を追求しています。
黄色から白へのグラデーションが生み出すポップで柔らかな美しさ
この「釉泥彩香炉」は、黄色から白への柔らかなグラデーションが、視覚的に心地よい美しさを提供しています。この優しい色の移り変わりは、視覚的な刺激を与えると同時に、空間に穏やかな緊張感をもたらします。竹村陽太郎様の釉薬技法は、器のフォルムと色彩を引き立て、見る者に静かで深い印象を与えます。
特に、洋室でこの香炉を飾ることで、ポップでモダンな美しさが引き立ち、空間を明るく彩ります。釉泥彩シリーズは、そのモダンな色使いが和と洋、どちらの空間にも合う作品として、日常の中での芸術体験を提供します。
竹村陽太郎様の革新と伝統：新しい美の表現
作品は、清水焼の伝統に敬意を払いながらも、常に新しい表現を模索しています。釉泥彩香炉は、その象徴ともいえる作品で、伝統的な技法に現代の感覚を取り入れたスタイルが融合しています。この香炉は、空間を彩るための芸術品としてだけでなく、使い手の感覚を豊かにする陶芸作品としても機能します。
父の開いた窯元での伝統的なものづくりを大切にしながらも、常に革新を追求しています。その結果、釉泥彩シリーズは、感性が具現化した美の結晶として、多くの人々に愛されています。
釉泥彩香炉：感性が生み出したアートピース
伝統と革新が融合した美の象徴です。黄色から白への美しいグラデーションは、視覚的にも触覚的にも豊かな体験を提供し、その優雅なフォルムは、香炉としての機能性を超えた芸術品として存在感を放っています。この香炉は、和室や洋室に飾ることで空間に緊張感と美しさをもたらし、そのポップな色使いが特に洋室で際立つことでしょう。
竹村陽太郎様の作品は、現代陶芸の新たな方向性を示すものであり、釉泥彩香炉はその代表作の一つとして、伝統的な清水焼に新しい命を吹き込んでいます。
竹村陽太郎 略歴
1981年 京都山科に生まれる
2009年 京都府立陶工高等技術専門校 成形科修了
2010年 京都市工業試験場 陶磁器研修コース修了 大日窯にて父、繁男と共に作陶を始める
2011年 第四十回『日本伝統工芸近畿展』入選
国民文化祭 京都2011・美術展「工芸」奨励賞受賞
2012年 第四十一回『日本伝統工芸近畿展』入選
京都美術・工芸ビエンナーレ入選
2013年 第四十二回『日本伝統工芸近畿展』入選
高島屋京都店・美術工芸サロンにて個展
2014年 第四十三回『日本伝統工芸近畿展』入選
2015年 第四十四回『日本伝統工芸近畿展』入選
2016年 第四十五回『日本伝統工芸近畿展』入選
