商品情報にスキップ
1 8

花いちりん 藤平寧

花いちりん 藤平寧

通常価格 $431.00
通常価格 セール価格 $431.00
セール 売り切れ
税込。 配送料はチェックアウト時に計算されます。

幅7cm ×7cm  高さ21cm 

藤平寧様との対談

侘びと寂びをたたえた金の美学

「花いちりん」は、藤平寧様が手がけた花入の中でも、特に詩情と品位に満ちた作品です。細長い筒状のフォルム全体を覆う金の釉薬は、まるで鉄の錆を連想させるような深みを持ち、ただの豪華さにとどまらない趣のある美しさを湛えています。この燻したような金の質感が、寂びの美学を見事に表現しています。「花いちりん」に漂うのは、侘び寂びの精神そのものです。豪華絢爛ではなく、侘しさもない。それでいて、どこか落ち着きの中に潜む力強さと高貴な存在感が際立っています。


空間を彩る独特の存在感

この作品の魅力は、どこに置いても空間を一変させる存在感にあります。花を生ける器としてはもちろん、オブジェとしても卓越した美を誇ります。作品の内側にのぞくと現れる紺色の深い色味は、鑑賞者に新たな視点を与え、作品にさらなる奥行きをもたらします。外側の金と内側の紺の対比は、まるで昼と夜の移り変わりを想起させるような静けさと動きの調和を生み出します。この巧みなデザインが、「花いちりん」をただの花入にとどまらせず、見る人を魅了し続ける芸術作品へと昇華させています。


藤平寧様が作る、品位ある造形美

作品には、伝統的な京焼の技法と、現代的な感性が見事に融合しています。「花いちりん」もその例外ではありません。全体のフォルムはシンプルでありながら、錆びたかのような金の微妙な色合いや、内側に忍ばせた紺色など、細部へのこだわりが光ります。特に、この作品で注目すべきは、金の質感に込められた深みです。単なる装飾としての金ではなく、長い時間を経て錆びたような温かみと、どこか懐かしさを感じさせる表現が、藤平様の独自性を物語っています。


侘び寂びを形にする手捻りの技術

「花いちりん」の製作においても、轆轤(ろくろ)は使われず、すべて手捻りで形作られています。これにより、自然な歪みや微妙な不均衡が生まれ、作品に有機的な温かみが加わります。一方で、釉薬の仕上がりや筒状の均整のとれた形状には、高度な技術とセンスが反映されています。このような対比が、侘び寂びの精神と同時に、現代的なデザインとしての洗練を感じさせます。


藤平寧様の歩み:伝統を受け継ぎ未来を紡ぐ

藤平寧様は1963年、京都府に生まれ、陶芸家としての道を歩み始めました。父であり高名な陶芸家の藤平伸様から伝統を受け継ぎながらも、独自の感性で新たな境地を切り開いています。以下は彼の代表的な経歴です。

  • 1988年:京都府立陶工職業訓練校を修了
  • 1990年:「京展」市長賞受賞
  • 1991年:「陶芸ビエンナーレ」奨励賞受賞
  • 1992年:京都工芸ビエンナーレ入選、朝日陶芸展入選

これらの受賞歴が示す通り作品は国内外で高く評価され、多くの人々の心を惹きつけています。


「花いちりん」のもたらす豊かな体験

「花いちりん」は、侘び寂びと華やかさの絶妙な調和を体現する作品です。その金と紺のコントラストが見る者に感動を与え、どこに置いても空間に新たな物語を紡ぎます。日常生活の中で使う花入としても、空間を飾るオブジェとしても、その可能性は無限大です。「花いちりん」を通じて、藤平寧様の芸術的な感性と日本の美意識の深さを存分に味わってみてはいかがでしょうか。

≪藤平寧 陶歴≫
1963 京都府に生れる 父は藤平伸
1988 京都府立陶工職業訓練校を修了 日展入選(以後2回)
1989 京展 あかね賞(‘90 市長賞) 日本陶芸展 入選
1990 現代朝日クラフト展入選(以後4回)
1991 陶芸ビエンナーレ 奨励賞 全関西美術展 佳作(’92 同賞)
1992 京都工芸ビエンナーレ 入選 朝日陶芸展 入選
1993 全関西美術展 関西賞第二席
2008 パラミタ陶芸大賞展 出品

 

詳細を表示する
  • 【丁寧に、お送りいたします】

    それぞれの商品に合った形態で、丁寧に梱包いたします。

    また、作品(器など)により、納期は変わります。

    作品の引渡時期は、ご注文確認後、共箱準備済み作品は7営業日以内に出荷させていただきます。共箱を新たに製作する作品は45営業日以内に出荷させていただきます。

    いずれも、ご注文を確認いたしましたら、当店より納期をメールにてご連絡いたします。

    梱包のこだわりについて

  • 【陶器をご購入の際のお願い】

    作品ごとに、出来るだけ詳細をご確認いただけるように画像を掲載しておりますが、ご不明な点はお問い合わせください。

    作品の色合いなどは、画像を表示する環境により若干異なることがございますが、ご理解の程お願いいたします。

    作品により貫入などによる、茶碗への染み込みが発生することがございますが、それも経年変化の味わいとしてご理解いただきますようお願いいたします。

    作品の取り扱いについて