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天目釉片口 岡田優

天目釉片口 岡田優

通常価格 $259.00
通常価格 セール価格 $259.00
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税込。 配送料はチェックアウト時に計算されます。

幅 : 14.8cm×13.0cm  高さ : 7.4cm

天目釉片口(てんもくゆう かたくち) 岡田優様作
――「夜空をたたえた黒瑠璃が、ひと筋の月光をすくい上げる」


作品概観

深い瑠璃黒の天目釉に、銀砂のごとき微光が散り、口縁に沿ってほのかな紫紅が走ります。片側に伸びた嘴(くちばし)は月の雫をすくうかのように繊細。茶席では湯冷まし(湯さまし)として、酒席では徳利代わりに——静かな闇と淡い光を注ぎ分ける多用途の片口です。


天目釉の幽玄

漆黒の釉面には星屑のような鉄晶が散り、灯りを受ける度に鈍い銀光を返します。見込みには淡い青味が溶け、注がれた液面を夜空の湖へと変える静けさ。経年で茶や酒の成分が釉にわずかに沈み込み、黒にさらなる奥行きが生まれます。


歴史へのまなざし

宋代建盞に起源を持つ天目釉は、禅僧により日本へ伝わり、闇と光を愛でる侘びの美学と結びつきました。片口という日常器にその幽玄を移し替えることで、岡田優様は「風景を器形に写す」理念を現代の食卓・茶卓へ届けます。嘴は流れる風、銀砂は星光、そして黒釉は夜の大気――一器の中で自然の時間が静かに巡ります。


結び

星影を抱く黒瑠璃に月の雫を注ぐ天目釉片口。掌に収め、そっと傾ければ、液面の波紋に銀砂がきらめき、夜の静けさが一筋の流れとなって盃や茶碗へ届きます。季節ごとの酒、湯、出汁とともに、この片口が紡ぐ夜空の物語を末永くお愉しみください。

略歴  
京都、清水五条に生まれる  
京都府立陶工訓練校成形科、京都市立工業試験場研修生を経て  
走泥社同人河島浩三氏の下で三年間陶技全般を学ぶ  
1987年、宇治市炭山にて独立、築窯  
2018年より 日本伝統工芸近畿展、鑑査審査委員  
2022年 日本伝統工芸陶芸部会展、鑑査審査委員

〈主な入選〉  
日本伝統工芸展、日本陶芸展  
菊池ビエンナーレ、  
茶の湯の現代展  
長三賞陶芸展、陶美展、  
益子陶芸展、  
伊丹国際クラフト展  
萩大賞展、  
神戸ビエンナーレ  
現代陶芸コンペティション、等

〈主な受賞〉  
1998年、使ってみたい北の菓子器展(優秀賞)  
2002年、京焼、清水焼展(KBS京都放送賞)  
2003年、BONSAIの器展(奨励賞)  
2008年、日本伝統工芸近畿展(日経新聞社賞)  
2009年、おおたき北海ライブ陶器展(NHK放送賞)  
2010年、おおたき北海ライブ陶器展(北海道新聞社賞)  
2012年、京都美術工芸ビエンナーレ(大賞)  
2013年、日本伝統工芸陶芸部会展(日本工芸会賞)  
 神戸ビエンナーレ現代陶芸展(準大賞)  
2014年、光州ビエンナーレ招待出品  
2016年、大阪工芸展(美術工芸大賞)  
2019年、大阪工芸展(準大賞)  
2022年、有田国際陶磁展(大賞、文部科学大臣賞)、等

現在、公益社団法人日本工芸会正会員、陶芸美術協会会員
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