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夜空にしずる 藤平寧

夜空にしずる 藤平寧

通常価格 $1,077.00
通常価格 セール価格 $1,077.00
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幅10.5cm ×10.5cm   高さ35cm

藤平寧様との対談 

黒と金が織りなす詩情豊かな世界

「夜空にしずる」は、藤平寧様の独創性と伝統的な技術が融合した花入です。そのフォルムは、黒い長い瓢箪を思わせる細身のシルエットであり、まるで夜空に垂れる一筋の金の雫を象徴するかのようなデザインが施されています。燻したような深い黒は、夜の暗闇を表現し、その上に垂れる金の筋が静かに光を放ち、作品に詩的な奥行きを与えています。金の筋は表と裏にそれぞれ一筋ずつ配置され、その絶妙な配置が全体に調和をもたらしています。この「しずる」という言葉が示す通り、金が流れ落ちるような動きのある表現が、作品に生命力を吹き込んでいるかのようです。


空間を圧倒する存在感

この花入は、オブジェとしての造形美と、空間に圧倒的な存在感をもたらす力強さが特徴です。シンプルでありながら強度のあるデザインが、花を生ける器という実用性を超え、芸術作品として独立した存在感を放ちます。「夜空にしずる」を一輪挿しとして使えば、華やかさと落ち着きが絶妙に調和し、周囲の空間に静寂とドラマをもたらします。また、花を挿さずともオブジェとして鑑賞することで、夜空に浮かぶ星や月の光景を思わせる抽象的な感覚を楽しむことができます。


伝統と現代感覚が融合した藤平寧様の世界

藤平寧様は、伝統的な京焼の技術を受け継ぎながらも、現代的な感覚を取り入れた作品を数多く手がけています。「夜空にしずる」にもその特徴が色濃く反映されています。父である藤平伸から受け継いだ陶芸の技術と感性が、この作品の中で静かに息づいています。燻しの黒と鮮やかな金のコントラストは、古典的な美の要素を感じさせつつも、モダンな表現として昇華されています。この独特のバランスが、「夜空にしずる」を藤平寧様の代表作の一つにしています。


手捻りが生む温かみと精密さ

「夜空にしずる」は轆轤(ろくろ)を使わず、全て手捻りによって成形されています。そのため、器全体にわずかな歪みや手作りならではの有機的なラインが残り、温かみのある表情を感じさせます。同時に、金の筋が描く精密なラインが、全体のデザインに緊張感を与え、作品を引き締めています。手作業で生み出されるこの絶妙なバランスが、「夜空にしずる」の魅力をより深いものにしています。


歩みと受賞歴

藤平寧様は1963年、京都府に生まれました。父・藤平伸から陶芸の技術と感性を学びつつ、自らのスタイルを確立していきました。1988年に京都府立陶工職業訓練校を修了し、その後の活動では数々の賞を受賞しています。

  • 1990年:「京展」市長賞受賞
  • 1991年:「陶芸ビエンナーレ」奨励賞受賞
  • 1992年:京都工芸ビエンナーレ入選、朝日陶芸展入選

これらの受賞歴は、藤平寧の卓越した技術と革新的な表現が高く評価されていることを示しています。


「夜空にしずる」がもたらす美の体験

藤平寧様の「夜空にしずる」は、夜空の暗闇と一筋の光を陶器で表現した芸術作品です。深い黒のフォルムと金の雫が織りなすコントラストは、見る者に静けさと詩情を感じさせます。この花入は、ただの器ではありません。空間を輝かせる力を持つオブジェであり、使い手に感動と新たな視点をもたらす存在です。伝統と革新を融合させた藤平寧様の作品を通じて、陶器の世界に新しい風を感じてみてはいかがでしょうか。

≪藤平寧 陶歴≫
1963 京都府に生れる 父は藤平伸
1988 京都府立陶工職業訓練校を修了 日展入選(以後2回)
1989 京展 あかね賞(‘90 市長賞) 日本陶芸展 入選
1990 現代朝日クラフト展入選(以後4回)
1991 陶芸ビエンナーレ 奨励賞 全関西美術展 佳作(’92 同賞)
1992 京都工芸ビエンナーレ 入選 朝日陶芸展 入選
1993 全関西美術展 関西賞第二席
2008 パラミタ陶芸大賞展 出品

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