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井戸手茶盌 猪飼祐一

井戸手茶盌 猪飼祐一

通常価格 $1,323.00
通常価格 セール価格 $1,323.00
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幅 : 14.2cm    高さ :7.6cm 

猪飼祐一様による「井戸手茶盌」は、朝鮮李朝前期に焼かれた伝統的な陶器である井戸茶碗の美しさと特徴を見事に再現した逸品です。この茶盌は、井戸茶碗としての古来からの伝統とともに、茶人たちが大名物・名物として特に珍重してきた格式の高さを持ち合わせています。

井戸手茶碗の魅力 井戸手茶碗は、李朝前期に朝鮮で焼かれた茶碗の一種で、その名声は長い歴史の中で培われてきました。茶碗の形は、のびのびとした優美な椀形で、素地には砂混じりの荒い土が使用されています。この素朴で力強い土は、茶盌全体に温かみを与え、触れるたびにその自然な風合いを感じることができます。

釉薬と轆轤目の美しさ 猪飼祐一様の「井戸手茶盌」には、枇杷色と称される淡い褐色の釉薬が厚くかけられ、その表面に見える轆轤目が非常に際立っています。茶盌の全面を覆うこの釉薬は、見る者に落ち着きと上品さを感じさせ、荒い貫入(かんにゅう)が時間の経過とともにその表情を変えることで、長く愛用する楽しみをもたらします。

荒々しいかいらぎと釉だまり 茶盌の腰部には、釉薬が熔けきらずに鮫の皮のように縮れた「かいらぎ」が現れ、これがまた井戸手茶盌の特色となっています。さらに、釉薬が溜まってできた「釉だまり」が素地に現れることで、茶盌全体に立体的な陰影を与え、素朴ながらも奥深い美しさを表現しています。釉だまりの周りに露出した素地が、自然の造形美を引き立てています。

高台と内面の見どころ 「井戸手茶盌」の高台は、竹の節を模した高台で、茶盌全体の安定感と美しさを支えています。内面には、重ね焼きの際に残る目跡が見られ、これもまた茶盌の一つの見どころです。このような細部にまでこだわった仕上がりは、井戸茶碗の伝統を尊重しつつも、猪飼祐一様の卓越した技術と感性が活かされています。

歴史と名称の由来 井戸茶碗の名称の由来には諸説あり、天正八年(一五八〇)の『津田宗及茶湯日記』にその名が初めて登場します。井戸茶碗の名称は、井戸若狭守覚弘が持ち込んだという説や、茶碗の見込みが井戸のように深いことから名付けられたという説、さらには朝鮮慶尚道の韋度(イド)という地名から転じたという説などが存在します。

大井戸の魅力 井戸茶碗にはさまざまな種類があり、その中でも特に珍重されているのが「大井戸(名物手)」と呼ばれるものです。この「大井戸」は、古来より茶人たちに愛されてきたもので、その代表的な作品には「喜左衛門(国宝)」が含まれます。猪飼祐一様の「井戸手茶盌」もまた、大井戸の伝統を踏襲しつつ、現代の美意識に合わせた逸品として、多くの人々に愛されることでしょう。

猪飼祐一 陶歴
1963 (昭和38年)
・京都五条坂の陶器商に生まれる
1983 (昭和58年)
・京都府立陶工訓練校 成形科卒業
1984 (昭和59年)
・京都市立工業試験場 陶磁器研修修了
・重要無形文化財保持者 故清水卯一氏の指導を受け、
・六月 喜兵衛窯開窯(屋号の六代目壺屋喜兵衛より)
・清水卯一・保孝 両氏に師事
1985 (昭和60年)
・日本工芸会近畿支部展 初入選(以後、連続入選)
・チェラミスタ展 参加
1986 (昭和61年)
・日本伝統工芸展 初入選
1987 (昭和62年)
・一門展 蓬莱会(池袋西武) 卯月会(大阪松坂屋)に出品許さる
・日本工芸会近畿支部展で  松下賞受賞
・京都の時代を担う わん展 京都大丸
1988 (昭和63年)
・茶美会 参加 京都ミリエーム
1989 (平成元年)
・土の子会 結成 (清水卯一氏命名)
・日本工芸会近畿支部展で奨励賞受賞
1990 (平成2年)
・銀座 黒田陶苑にて初個展
・板橋 瑞玉にて個展
1993 (平成5年)
・大阪 三越にて個展(以後も開催)
1994 (平成6年)
・日本工芸会 正会員に認定
・松山 画廊きよみずにて個展(以後も開催)
・嵯峨大覚寺 花の陶展で奨励賞受賞
1995 (平成7年)
・京都 大丸にて個展(以後も開催)
・神戸 阪急にて個展(以後も開催)
1996 (平成8年)
・京都府南丹市日吉町に工房移転
・ぎゃらりい栗本にて個展 新潟長岡(以後も開催)
・京都在住現代陶芸家展 京都大丸
1997 (平成9年)
・陶考 三人展 新宿伊勢丹(近藤髙広氏・市野雅彦氏)
1998 (平成10年)
・京都俊英作家展 広島そごう
1999 (平成11年)
・下関 大丸にて個展
2000 (平成12年)
・遊にて個展 東京パレスホテル(以後も開催)
・洛中洛外ギャラリーにて個展 京都清水焼団地
・清華大学国際陶芸展に出品 中国北京
2001 (平成13年)
・第三十回日本伝統工芸近畿展において最高賞の近畿賞受賞
・天満屋にて個展 広島三原
2002 (平成14年)
・工芸いまにて個展 東京銀座
・三越本店にて個展 東京日本橋
・CRIA展出品 京都芸術センター
2003 (平成15年)
・第三十二回日本伝統工芸近畿展において滋賀県教育委員長賞受賞
・銀座 黒田陶苑 青瓷展(以後も開催)
・名鉄百貨店にて個展 名古屋
・現代韓日陶芸展出品 ソウルKUMHO美術館
・祇園小西にて個展 京都
2004 (平成16年)
・第三十三回日本伝統工芸近畿展において鑑査委員に就任
2005 (平成17年)
・京都 大丸美術画廊にて個展
・第三十四回日本伝統工芸近畿展より特待者出品
2006 (平成18年)
・陶三人展 京都高島屋
・現代陶芸家展出品 神戸そごう
・作家四人展 奈良近鉄
・ギャラリー和田にて個展 京都石塀小路(以後も開催)
・堂島ギャラリーにて個展 大阪(以後も開催)
・三越本店 美術画廊にて個展 東京日本橋
2007 (平成19年)
・六々堂にて個展 京都二年坂
・京阪百貨店にて個展 大阪守口
・登り窯 築窯
2008 (平成20年)
・ギャラリー卯甲にて個展 横浜馬車道
・近鉄百貨店にて個展 奈良西大寺
2009 (平成21年)
・高島屋にて個展 京都
・三越本店 美術画廊にて個展 東京日本橋
2010 (平成22年)
・板橋 瑞玉にて個展(以後も開催)
2011 (平成23年)
・JR大阪三越伊勢丹にて個展 大阪梅田
2012 (平成24年)
・六々堂にて個展 京都二年坂
・福岡三越にて個展 博多
・回廊ギャラリー門にて個展 茨城笠間
2015 (平成27年)
・阪急うめだ本店にて個展 大阪梅田(以後も開催)
2016 (平成28年)
・アトリエ ヒロにて個展 大阪淀屋橋(以後も開催)
2017 (平成29年)
・京都五条坂にも再び工房を構える
2018 (平成30年)
・ギャラリー山咲木にて個展 東京日本橋人形町(以後も開催)
2022 (令和4年)
・公益社団法人 日本工芸会近畿支部幹事長に就任
・公益社団法人 日本工芸会理事に就任
・一般財団法人 京都陶磁器協会理事に就任
・一般財団法人 KYOTO KILIN理事に就任
・五条坂で代々続いてきた陶器商を閉め改装開始
2023 (令和5年)
・「壺屋・喜兵衛・窯」ショウルームとして
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    作品の色合いなどは、画像を表示する環境により若干異なることがございますが、ご理解の程お願いいたします。

    作品により貫入などによる、茶碗への染み込みが発生することがございますが、それも経年変化の味わいとしてご理解いただきますようお願いいたします。

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