陶漆ぐい呑　市野年成

高さ : 6.8cm　幅 : 6.2cm  

陶漆ぐい呑 – 市野年成様が生み出す伝統と革新の美

ぐい呑の特性 – 使いやすさと楽しさを兼ね備えた酒器
ぐい呑とは、一般的なお猪口よりも深みがあり、口径も一回り大きな酒器です。その名の通り「ぐいぐい飲む」ことができる適度な容量を持ち、家飲みや気軽に日本酒を楽しむ場面でよく使われます。この陶漆ぐい呑も、伝統的なぐい呑の特徴を引き継ぎつつ、市野年成様の手によってさらに心地よい飲み心地を実現。見た目の美しさとともに、機能性も兼ね備えた逸品です。

漆塗りの匠技 – 層を重ねた深みと輝き
陶漆ぐい呑の最大の魅力は、陶器に施された漆塗りの美しさにあります。漆は何度も丁寧に重ね塗りされ、独特の光沢と奥行きを持つ質感が生み出されています。塗りの厚みや乾燥時間、そして研磨工程に至るまで、全てが細心の注意を払って行われます。職人の刷毛遣いが生み出す表面の均一な仕上がりは、まるで芸術品のよう。漆の艶やかさと陶器の温もりが調和し、視覚と触覚に豊かな満足感を与えます。

手仕事が宿す温かみ – 一つとして同じものがない個性
陶漆ぐい呑の魅力は、手作業ならではの温かみにもあります。ろくろ師の手のぬくもり、絵付け師の優しい筆遣いが、それぞれのぐい呑に魂を吹き込んでいます。陶器と漆の融合という非常に珍しい技法を駆使し、繊細な作業を経て完成されたこのぐい呑は、手作業ならではの独自性を持ち、唯一無二の価値を持つ工芸品です。伝統と革新が交錯した作品が、日常の日本酒体験を特別なものに変えてくれます。

市野年成様 – 丹波焼を革新する名匠
市野年成様は、日本六古窯の一つである丹波焼を代表する作家であり、延年窯の二代目窯元です。丹波篠山市の今田町で、長い歴史と伝統を継承しながら、常に新しい挑戦を続けています。大阪芸術大学の教授として陶芸教育にも尽力し、その経験と技術の粋をこのぐい呑に注いでいます。市野年成様の作品は、伝統を大切にしつつも、現代の感性に響く革新性が魅力です。

上品なデザイン – 日本酒を引き立てる器
陶漆ぐい呑の持つ上品なデザインと深い光沢は、日本酒の味わいを一層引き立てます。その優美な佇まいは、日常の食卓を華やかに彩るだけでなく、特別な席やおもてなしの場でもその存在感を発揮します。漆の高級感と陶器の質感が調和したデザインは、見る者を魅了し、持つ者に誇りをもたらします。

工芸品としての価値 – 一生の宝となる逸品
陶漆ぐい呑は、伝統的な技法と現代的な美意識を融合させた稀有な工芸品です。その完成度の高さと洗練されたデザインは、実用性を超えて鑑賞の対象ともなります。長く使い込むことでさらに味わいを深め、持ち主とともに年月を重ねる一生の宝物となるでしょう。ぜひこの陶漆ぐい呑を手に取り、その唯一無二の魅力をお楽しみください。日本酒との出会いが、より豊かで特別なものになるはずです。