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黒釉手びねり雪中梅茶碗 宮川香斎

黒釉手びねり雪中梅茶碗 宮川香斎

通常価格 $3,752.00
通常価格 セール価格 $3,752.00
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税込。 配送料はチェックアウト時に計算されます。

高さ :9.0cm  幅 : 12.0cm 

「黒釉手びねり雪中梅茶碗」は、真葛焼を代表する宮川香斎様によって手びねりで作られた、極めて繊細かつ優美な茶碗です。この茶碗は、深みのある黒釉が全体に施され、まるで闇夜の静けさをそのまま器に閉じ込めたかのような重厚感を漂わせています。その黒のキャンバスの中に、雪中で咲く梅の花が鮮やかに描かれており、見る者に冬の厳しい寒さの中にも生命力を感じさせる情景を思い起こさせます。梅の花は、満開の状態で描かれ、白く舞う雪がその美しさを際立たせ、茶碗全体に広がる季節の移ろいと自然の美しさを表現しています。

釉薬は厚く盛り上げられており、指先で触れるとその温かみが伝わってきます。これは単に視覚的な美しさだけでなく、触覚を通して茶碗との親しみを感じさせる重要な要素です。この釉薬の厚みが、茶碗の手作り感を強調し、作家が一つ一つの工程に心を込めて作り上げたという温もりを感じさせます。造形はシンプルでありながらも落ち着きがあり、包容力を感じさせるデザインとなっており、見る者に安心感を与えます。この茶碗は、ただ美しいだけでなく、濃茶を点てたくなるような重厚さと、茶道具としての実用性も備えた逸品です。

真葛焼の特徴と技法

真葛焼は、仁清写し、乾山写しといった上絵技法や、染付、鉄絵などの伝統的な京焼の技法を受け継ぎ、これらを見事に組み合わせていることで知られています。また、交趾(こうち)や金欄手(きんらんで)といった華やかな装飾技法も特徴的であり、これにより真葛焼は京都の陶器の中でも一際高い評価を受けています。この「黒釉手びねり雪中梅茶碗」にも、そうした京焼の伝統的な美意識が表れており、黒釉の深さと雪中梅の鮮やかさが見事に調和しています。特に注目すべきは、京焼の技術が活かされており、黒釉の奥行きと透明感を生み出しています。この技法により、茶碗の表面に一種の神秘的な輝きが宿り、光の角度によって表情が変わるため、鑑賞する楽しみが増すと言えます。

真葛焼と茶の湯の関係

宮川香斎様の真葛焼は、単なる装飾品ではなく、茶の湯の道具としても深く関わりを持っています。宮川家は江戸時代から続く陶家であり、その歴史は330年以上に及びます。茶の湯の文化が盛んだった時代には、茶道具を作り続け、茶人たちに愛されてきました。四代目の永誉香斎は自ら茶の湯を学び、茶道具作家としても名を馳せました。この「雪中梅茶碗」もその伝統を引き継いでおり、単に茶を飲むための器としてだけでなく、茶の湯における精神性や美意識を体現した作品と言えるでしょう。濃茶を点てる際に、この茶碗が用いられると、黒釉の深い色合いが茶の色を引き立て、茶室全体の雰囲気が一層引き締まることでしょう。茶の湯において、茶碗はただの道具ではなく、その場の美を作り出す重要な役割を果たします。この「雪中梅茶碗」もまた、京都の茶の湯の文化を体現した作品であり、使う者の心を豊かにしてくれます。

宮川香斎と真葛焼の未来

宮川香斎家は、京都で330年以上にわたり真葛焼の伝統を守り続けていますが、その技術は単なる伝承にとどまらず、常に時代に合わせた新しい表現を模索しています。この「黒釉手びねり雪中梅茶碗」も、伝統的な技法と現代的な感覚が融合した作品であり、国内外の茶人や陶芸愛好者に広く支持されています。また、最近ではアメリカ、イギリス、フランス、中国など、海外のファンも増えており、宮川香斎様の作品は国際的にも高い評価を受けています。京都の華やかさと気品を感じさせる真葛焼の美しさは、今後も日本だけでなく、世界中の人々を魅了し続けることでしょう。この「黒釉手びねり雪中梅茶碗」もまた、その美しさと使いやすさから、世界中の茶人たちに愛され続ける逸品となることでしょう。

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