{"product_id":"蛍手ノ花器-緑風-たにぐちちさと","title":"蛍手ノ花器「緑風」　たにぐちちさと","description":"\u003ch3 data-section-id=\"1ib01ji\" data-start=\"0\" data-end=\"24\"\u003e蛍手ノ花器「緑風」　たにぐちちさと様\u003c\/h3\u003e\n\u003cp data-start=\"25\" data-end=\"51\"\u003eサイズ（径×高）：25.2 × 22.8cm\u003c\/p\u003e\n\u003cp data-start=\"53\" data-end=\"99\"\u003e――「白磁の肌に、青緑の蛍手が風となって渡る。静けさの中に、涼やかな気配が満ちる花器」\u003c\/p\u003e\n\u003ch2 data-section-id=\"3a8khq\" data-start=\"101\" data-end=\"134\"\u003eⅠ　この花器の第一印象――“円筒に風が走る”という清新な構図\u003c\/h2\u003e\n\u003cp data-start=\"136\" data-end=\"193\"\u003e本作《蛍手ノ花器「緑風」》は、白磁の端正な円筒形を基調としながら、その表面に青緑の細かな蛍手が帯状に広がる花器です。\u003c\/p\u003e\n\u003cp data-start=\"195\" data-end=\"283\"\u003eまず目に入るのは、白磁の静かな白です。強く輝く白ではなく、光をやわらかく受け止める、少し湿度を含んだような白。その白い肌の上を、無数の青緑の点が風の流れのように横切っています。\u003c\/p\u003e\n\u003cp data-start=\"285\" data-end=\"409\"\u003e器形は、あえて奇抜に崩されていません。円筒という簡潔なかたちを保つことで、たにぐちちさと様の特徴である美しい淡い色彩の連なりが、いっそう明瞭に見えてきます。つまり本作は、形の強さで押す花器ではなく、\u003cstrong data-start=\"378\" data-end=\"406\"\u003e白磁の面に生まれる光、粒子、風の気配を見せる花器\u003c\/strong\u003eです。\u003c\/p\u003e\n\u003cp data-start=\"411\" data-end=\"503\"\u003e径25.2cm、高さ22.8cmという寸法は、花器として十分な存在感を持ちながら、量感は重くありません。むしろ、白磁の明るさと青緑の軽やかさによって、空気を含んだような涼しさがあります。\u003c\/p\u003e\n\u003ch2 data-section-id=\"keggcs\" data-start=\"505\" data-end=\"527\"\u003eⅡ　白磁の肌――沈黙を保つための“白”\u003c\/h2\u003e\n\u003cp data-start=\"529\" data-end=\"572\"\u003eこの花器の白磁は、単なる背景ではありません。青緑の点を受け止めるための、静かな場です。\u003c\/p\u003e\n\u003cp data-start=\"574\" data-end=\"666\"\u003e白磁の面はなめらかで、余計な装飾を避けています。大きな釉の流れや強い凹凸を置かないことで、点のひとつひとつが澄んで見える。白が静かであるほど、青緑の粒はかえって鮮やかに立ち上がります。たにぐちちさと様の作品における白は、冷たい白ではありません。清潔でありながら、どこか柔らかい。磁器の緊張感を持ちながら、茶室や床の間に置いたときに空間を硬くしすぎない白です。\u003c\/p\u003e\n\u003cp data-start=\"757\" data-end=\"844\"\u003eこの白磁の余白があるからこそ、「緑風」という題名が生きています。風は目に見えません。しかし、白い面に青緑の点が連なることで、見えない風の通り道が、器の上にふっと現れるのです。\u003c\/p\u003e\n\u003ch2 data-section-id=\"1k7sl48\" data-start=\"846\" data-end=\"869\"\u003eⅢ　蛍手の点――装飾ではなく、光を宿す孔\u003c\/h2\u003e\n\u003cp data-start=\"871\" data-end=\"898\"\u003e本作の中心となるのは、器面に広がる細かな青緑の点です。\u003c\/p\u003e\n\u003cp data-start=\"900\" data-end=\"1011\"\u003eこれらの点は、単なる絵付け文様ではありません。白磁の素地に小さな孔を穿ち、そこに色と光を宿すことで、器の表面に奥行きと透明感を与えています。ひとつひとつはごく小さな点ですが、それが集まることで、面全体にリズムが生まれます。\u003c\/p\u003e\n\u003cp data-start=\"1013\" data-end=\"1115\"\u003e点は完全に均一ではありません。密度が濃いところ、淡いところ、列が強く見えるところ、やわらかくほどけるところがあり、そこに自然な揺らぎがあります。機械的な反復ではなく、手の仕事による呼吸が残っているのです。近くで見ると、緻密な作業の集積として見える。少し離れて見ると、水面の波紋や、風に揺れる草の粒、あるいは星図のような広がりに見える。この距離によって表情が変わるところに、本作の魅力があります。\u003c\/p\u003e\n\u003ch2 data-section-id=\"13hfrz6\" data-start=\"1214\" data-end=\"1240\"\u003eⅣ　「緑風」の文様――青ではなく、緑を含んだ風\u003c\/h2\u003e\n\u003cp data-start=\"1242\" data-end=\"1278\"\u003e本作の点は、単なる青ではありません。水色、青緑、淡い緑を含んだ色調です。そのため、作品全体には冷たい印象だけでなく、若葉や初夏の空気のような瑞々しさがあります。題名の「緑風」とは、まさにこの感覚でしょう。風そのものではなく、緑を揺らして初めて見える風。白磁の肌の上に、そうした見えない動きが表されています。\u003c\/p\u003e\n\u003cp data-start=\"1399\" data-end=\"1506\"\u003e外側の文様は、帯のように胴を巡りながら、場所によって大きく波打っています。中央に濃く集まる部分があり、そこから左右へ淡く広がる。風が一方向に吹くというより、器の周囲を回り込みながら、空気の層をつくっているようです。\u003c\/p\u003e\n\u003cp data-start=\"1508\" data-end=\"1608\"\u003eさらに内側にも点の連なりが見えます。ここが非常に印象的です。文様が外側だけで完結しておらず、器の内へ入り込んでいる。花を挿したとき、茎や水の気配とこの内側の点が響き合い、花器全体に奥行きが生まれます。\u003c\/p\u003e\n\u003ch2 data-section-id=\"w6q6ms\" data-start=\"1610\" data-end=\"1639\"\u003eⅤ　花器としての余白――花を受け止め、花を支配しない\u003c\/h2\u003e\n\u003cp data-start=\"1641\" data-end=\"1664\"\u003eこの花器は、花を強く支配する器ではありません。\u003c\/p\u003e\n\u003cp data-start=\"1666\" data-end=\"1756\"\u003e存在感はあります。しかし、形も色も過剰ではないため、花を挿したときに、花の線や色を自然に受け止めます。白い花、淡い紫の花、青葉、細い枝もの、あるいは一輪の草花にもよく合うはずです。\u003c\/p\u003e\n\u003cp data-start=\"1758\" data-end=\"1852\"\u003eとくに相性が良いのは、軽やかな花材です。風に揺れるような枝、葉の線が美しいもの、淡い色の花。そうした花材を入れると、「緑風」という題名と花の動きが重なり、器と花がひとつの空気をつくります。\u003c\/p\u003e\n\u003cp data-start=\"1854\" data-end=\"1947\"\u003e一方で、花を挿さずに置いても成立します。白磁の円筒、青緑の点、内外に続く文様。それだけで、すでにひとつの風景になっているからです。花器でありながら、オブジェとしての完成度も高い作品です。\u003c\/p\u003e\n\u003ch2 data-section-id=\"1wxpo1p\" data-start=\"1949\" data-end=\"1978\"\u003eⅥ　空間での表情――茶室にも、現代空間にも置ける涼感\u003c\/h2\u003e\n\u003cp data-start=\"1980\" data-end=\"2012\"\u003e本作は、茶室や床の間に置けば、非常に清らかな気配をもたらします。\u003c\/p\u003e\n\u003cp data-start=\"2014\" data-end=\"2118\"\u003e白磁の静けさは茶室の陰影によく合い、青緑の点は自然光や灯りを受けて、控えめに浮かび上がります。派手に輝くのではなく、見る角度や光の当たり方によって、少しずつ表情を変える。その変化が、茶室の時間に合っています。\u003c\/p\u003e\n\u003cp data-start=\"2120\" data-end=\"2203\"\u003eまた、現代的な空間にもよく合います。円筒形の簡潔なフォルム、白磁のミニマルな佇まい、青緑の点によるグラフィカルなリズムは、現代建築やシンプルな室内にも自然に入ります。古典的な花器の重厚さではなく、軽やかで、静かで、少し未来的です。けれども冷たくはない。人の手によって孔が穿たれ、点が連なっているため、作品の奥に確かな温度があります。\u003c\/p\u003e\n\u003ch2 data-section-id=\"lki8ff\" data-start=\"2290\" data-end=\"2315\"\u003eⅦ　結び――風をかたちにした、静謐な白磁花器\u003c\/h2\u003e\n\u003cp data-start=\"2317\" data-end=\"2372\"\u003e《蛍手ノ花器「緑風」》は、白磁の静けさと、蛍手の青緑の点によって、目に見えない風を器の上に立ち上げた作品です。\u003c\/p\u003e\n\u003cp data-start=\"2374\" data-end=\"2489\"\u003e点は模様でありながら、光でもあります。孔でありながら、呼吸でもあります。白磁の肌に広がる青緑の連なりは、水泡のようでもあり、波紋のようでもあり、星図のようでもある。しかし本作では、それらすべてが「緑風」という言葉へ収束しています。\u003c\/p\u003e\n\u003cp data-start=\"2491\" data-end=\"2565\"\u003e強く主張する花器ではありません。けれども、静かに場を変える力があります。花を挿せば花の気配を澄ませ、花を挿さずに置けば、白磁の中に青緑の風が流れる。\u003c\/p\u003e\n\u003cp data-start=\"2567\" data-end=\"2660\"\u003eたにぐちちさと様の蛍手表現が持つ、清潔感、軽やかさ、現代性、そして手仕事の緻密さがよく表れた一作です。白磁の余白に風が通い、青緑の点がその軌跡を残す。涼やかで、静謐で、詩情ある花器です。\u003c\/p\u003e\n\u003chr data-start=\"2662\" data-end=\"2665\"\u003e\n\u003ch2 data-section-id=\"1n1rro\" data-start=\"2667\" data-end=\"2672\"\u003e略歴\u003c\/h2\u003e\n\u003cp data-start=\"2674\" data-end=\"2890\"\u003e1976　京都・東山に生まれる\u003cbr data-start=\"2689\" data-end=\"2692\"\u003e1999　同志社大学法学部 卒業\u003cbr data-start=\"2708\" data-end=\"2711\"\u003e2000　京都府立陶工高等技術専門校 修了\u003cbr data-start=\"2732\" data-end=\"2735\"\u003e2001　京都市立工業試験場 修了\u003cbr data-start=\"2752\" data-end=\"2755\"\u003e2002　清水保孝氏に師事\u003cbr data-start=\"2768\" data-end=\"2771\"\u003e2010　ガラス制作補助\u003cbr data-start=\"2783\" data-end=\"2786\"\u003e2019　陶芸を再開\u003cbr data-start=\"2796\" data-end=\"2799\"\u003e2024　京焼・清水焼展 京都市長賞\u003cbr data-start=\"2817\" data-end=\"2820\"\u003e2025　第12回陶美展 特別賞〈ギャラリー山咲木賞〉\u003cbr data-start=\"2847\" data-end=\"2850\"\u003e2025　第17回現代茶陶展 TOKI織部大賞\u003cbr data-start=\"2873\" data-end=\"2876\"\u003e現在　日本工芸会 正会員\u003c\/p\u003e","brand":"高級陶器の専門店【甘木道】","offers":[{"title":"Default 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